カツアゲをどうしても値切りたい場合の注意点
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法



弁護士石井琢磨です。

本に、カツアゲを値切った話を書いたら、
「自分も値切ったことがあります」
という声が上がってきました。

珍しい話ではないようです。

このカツアゲ値切り話が、アメーバニュース等で流れています。
http://yukan-news.ameba.jp/20130828-238/

誤解して欲しくないのですが、カツアゲを値切れと推奨しているわけではありません。

カツアゲしてくる人たちが、話を聞いてくれるとは限りません。
むしろ聞かない確率の方が高い。

当時も今も、カツアゲに遭った場合に、もっとも良い選択肢は、
全力で逃げることだと考えています。

そんなもの、相手にしない方がいい。

値切る、交渉する、というのは、逃げられない場合の次善の策です。


中学時代、私は、陸上部に所属していたので、カツアゲ連中には、逃げ足では負けない自信がありました。

ただ、問題は、友人2人が人質に取られていたことです。

友人たちも陸上部だったので、私が「まず、お前らが逃げろ」と目で合図を送ったのですが、
日頃のコミュニケーションに問題があったのか、その合図は伝わらず。
自分一人で逃げるよりは、交渉した方がマシだという判断のもと、話をしていったのです。


このように、どうしても逃げられない、でも全額は払いたくない場合の、値切りポイントを書いておきます。



1 決定権者を特定する


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一人でカツアゲしてくることは少なく、たいていは集団です。
決定権がない下の人と話してもムダですので、リーダーが誰なのか見極めて、その人とだけ話しましょう。

下の人が絡んでくるようだったら、「この中では、彼が一番上ということで良いのでしょうか?」と集団に確認しましょう。

運が良ければ、集団が内紛状態となり、人質と一緒に逃げるチャンスが出てくるかもしれません。


2 決定権者の価値観を探る

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決定権者が、何に価値を置いているのか探ります。

彼が、金よりも大事にしているものがあれば、それを優先させることで、金の部分は譲歩してきます。

私のケースでは、集団のリーダーが「男としてのメンツ」にこだわっていました。

そんなリーダーが、何度か私にウソをつきました(カツアゲしてくる人の言うことなんてウソだらけです)。

そのたびにこちらは、
「男として、騙されたことが許せない」
「これは、男と男の話し合いですよね」
「男に二言はないということで良いですか」
と、「男」と連呼しました。


このようなやりとりを繰り返すと、リーダーは、一貫性の法則により、「男」として行動しなければならなくなります。



3 証拠を残す

証拠を残す



カツアゲ集団は、面倒くさい相手を、力でねじ伏せようとします。
弱い我々は、力を発揮しにくい環境でやりとりをしなければなりません。

私たちも、薄暗い倉庫に連れ込まれそうになりましたが、それだけは頑なに拒絶。
たまに人が通るような路上でやりとりをしていました。

誰も助けてくれませんでしたが、人が通るということは、目撃者が出てくる可能性があるので、一方的に囲んで殴るような行動に出にくいのです。


4 決裂を匂わせる

決裂



交渉を決裂させる選択肢は強いです。

上記のように路上から倉庫に連れ込まれそうになった私は、リーダーに交換条件を出しました。


「誰かが、オレの体に触ったら、もう絶対払わない」

「お前、ふざけたこと言ってんじゃねえぞ!」

「少しでも殴ったら、絶対、警察に行って全部言うから。」

「いい加減にしろよ!」

「じゃあ、殴らない、こっちに触らないことにしよう。なら、話し合おう。」


こういう事を言っていると、下っ端の人が怒鳴ったりしますので、それは無視して、リーダーに、

「こっちの言い分は、今のとおりなんだけど、そっち側の意思疎通はとれてるの?」

という趣旨の話をして、集団をまとめさせましょう。


この交渉が決裂した場合、私も倉庫に連れて行かれて殴られるという事態になりますが、彼らは彼らで警察に通告され、学校にもバレるというリスクがあります。

それを理解したのか、こちらの言うことを聞いてくれました。



5 一貫性の罠にかける


ワナ



こんな面倒くさいやりとりをしていると、リーダーが言いました。

「まったく払わないで逃げられると思うなよ」

彼も、男のメンツを重視しているので、これだけ色々言われた私から、1円も取れないと、集団での立場が悪くなるのでしょう。
そんな苦しい状況での発言だと感じました。

私は、この発言に対して、

「なるほど、金額の問題ということですね!」

発言の趣旨を固定。


「いくらか払えば終わりにしてもらえるのでしょうか。」
「もう○円、受け取っていますよね。」
「私からは100円くらい受け取れば十分なのでは」

と、金額交渉の話にすり替えました


相手のリーダーもこれに乗っかってしまって、

「○円必要なんだよ」

と金額交渉の話になりました。



こうなると、本に書いたように、

「それじゃ少ないだろ、1000円くらい払えよ」
「持ってません(嘘)」
「じゃあ、500円は?」
「150円なら」

とアジアの露店を思わせるような交渉となります。


6 情報は明かさない


隠す



ちなみに、私は、自分の所持金は明かしていません。
「持ってません(嘘)」

正直に言えば、その額が彼らの脳の中に描かれてしまいます。

そもそもカツアゲというのは、法的に違法行為であり、まともな交渉などする必要がないのですから、
こっちがウソをつこうが責められる筋合いではありません。

財布を奪おうとしてきた人に対しては、
「あ、さっき男の約束しましたよね。触ったらゼロですよ」
と言いました。

情報をコントロールすることで、有利な結果に落とし込めます。



値切るときには、無計画に進めるよりも、この戦術を使えば、多少は成功率が変わるはず。

ただ、私が言いたかったのは、カツアゲのような緊急事態でも、交渉はできるということ、
だから、日常的にある理不尽なシーンでも、交渉してみればいいじゃないか、ということです。


決められたルールに見えるものも、実は抜け穴があったりします。

そのように疑う目を持って交渉すれば、ラッキーな結果が出ることがあるのです。


就職活動って、募集しているところにしかしちゃいけないんでしたっけ?とかね。




プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法
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http://www.facebook.com/takumaishii.sinrisen


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2013/09/17(Tue) | 『プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法』 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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