弁護士が紹介した詐欺被害者がサクラだったという事件について
弁護士石井琢磨です。

事務所宛に、テレビの製作会社や新聞社から電話がかかってくることは、結構あります。

そのほとんどは、
「○○詐欺の特集をしたいので、
 先生のコメントと、
 どなたか出演可能な被害者を紹介してもらいたいのですが」
というものです。

先生のコメント
よりも、
被害者の紹介
の部分の方が、強い口調で言われます。


被害者の紹介ができないか、という照会です。

被害者の生の声ほど切実なものはありません。
メディアとして、これを届けたいと思うのは、当然でしょう。

うちの場合、なかなか、ちょうど要件を満たす被害者の方がおらず、紹介が実現したケースはありませんでした。


この問題について、最近、報道がありました。
まさに、うちにも照会してきた番組。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130719-OYT1T00568.htm?from=tw

弁護士に、被害者の紹介をしてもらい、被害者の声を報道したら、
それは被害に遭っていない、弁護士の知人だった
という内容です。

サクラサイト詐欺の特集だっただけに、
被害者もサクラとは、なんとも痛々しい事件です。


うちの事務所が被害者の紹介を頼まれたときに、
「あー、じゃあ、伏木弁護士、被害者のフリして出てきて。脚本はこれ」
と言っちゃうようなものですね。

いかんでしょう。

この事件で、弁護士はマスメディアから信用されなくなり、
今までのような照会自体がなくなるか、
被害者を紹介した際に「裏付け」として、事件記録の確認を求められたりするかもしれませんね。


個人的に、マスメディアからの情報提供は非常に大事だと思っています。
被害者の声を届けることも大事です。

昔から、弁護士も参加する、○○集会、○○被害者の会では、被害者本人の切実な声を参加者に届けることがされていました。
予防効果は間違いなく上がるはずです。


詐欺被害に限らず、被害者の事件後の考えには2種類あります。

1 事件のことはもう忘れたい
2 こんな事件は社会からなくしたい



2のような使命感あふれる人は、メディアに出て語ってくれます。

ただ、1のような気持ちの場合には、メディアへの協力は難しい。


現実には、1と2が両方あって、どちらが強いかのバランスの問題です。

2の気持ちが強い人が、うまくマスメディアと結びつけば、詐欺は減るのです。

この1と2の振り分けまで、個別の弁護士がしたうえで、紹介できると良いのですよね。

そういう意味で、消費生活センターのような被害者の声が一番集まっているところは協力しにくいでしょう。


この問題に限らず、最近、このようなマッチングの問題を意識することが増えました。

需要と供給がマッチングできていない問題は、そこら中にあります。

うまい仕組みを考えていきたいと思います。


じつは、本の出版も、情報のマッチングの問題に切り込むためだったりします。



プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法
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ご相談は相模川法律事務所ホームページへ

弁護士石井琢磨twitter


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2013/07/21(Sun) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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