督促の現場をのぞいてみよう →『督促OL修行日記』
「今度電話してきたら、ぶっ殺す」
「お前の会社に爆弾を送った」
「お前を呪ってやる」


こんなセリフを吐かれる仕事は、弁護士事務所だけかと思っていましたが、違いました。

督促という仕事の現場では日常茶飯事のようです。




弁護士石井琢磨です。

うちの事務所には、
怪しい商品をクレジットで購入しちゃっている人、
たくさん借金している人、
がよく相談に来ます。

そんな人たちがよく言うセリフ
「弁護士さんに頼めば、うちに取立てとか電話とか来ませんか」

非常に恐れているのです。

督促を。


弁護士に依頼をすればまともな金融機関や大半のヤミ金は
直接の督促を止めますので安心です。

しかし、そもそも恐れる前に読んでおいた方が良い本があります。


『督促OL修行日記』

督促OL 修行日記
督促OL 修行日記




金融機関で、実際に督促をしている現役OLさんによる一冊。

いわば我々のライバルが書いた本です。

なぜ、この本を読んでおいた方が良いのでしょうか?


1 督促の現場が見える

この本では、督促がどのような現場でおこなわれているのか、
多彩な登場人物が描かれています。
鬼のような上司、悪口を言われてもめげないイケメン、
借金をしている人は匂いでわかるという先輩。

そこには愛されるキャラがいます。人がいます。

顔が見えないものを人は恐れる。必要以上に。
そして、過度なストレスを感じてしまう。
これは良くありません。

もちろん、約束どおりの支払いができず、督促を受けることは問題。
でも、必要以上のストレスを感じ、病気になってしまうのではかえって迷惑です。

まず相手のことを知りましょう。
相手は生身の人間なのです。


2 元気が出る

お金が絡む督促の現場では、人間の本性が渦巻いています。
この本では、人間の本性についてのエピソードが満載です。

支払いができずに野菜を送ってくる農家
彼女と呼んでいる女性から健康食品を買い続けている男
督促で身につけたスキルを合コンで活かす先輩

そして、不思議なことに、購入したサービス名を説明するだけで、
100パーセント回収できるという債権(答えは本書で!)

ツッコミどころ満載です。
読み物として純粋に楽しめます。
まずは元気を取り戻しましょう。


3 仕事に立ち向かう勇気をもらえる

督促というと、「払ってください」「返してください」と請求するイメージ。
しかし、彼女たちは、督促している相手から言われる。

「今度電話してきたら、ぶっ殺す」
「うるせぇんだよ馬鹿野郎!ちゃんと支払うっつってんだろ!」
「お前の会社に爆弾を送った」
「お前を呪ってやる」

逆ギレですね。

こんなことを言われ続ける職場からは、次々と同僚が去っていく。

急に家族から職場に連絡が入り、「病気になったから辞めさせて」と言われる。

こんな過酷な現場で働き続ける督促OL。
心が折れそうなものですが、耐える術を身につけていきます。

たとえば、悪口ノート。
悪口を言われたら記録、悪口を言われるたびに棒グラフが伸びていく。
これをつけることで、悪口を言われたときのショックが和らぐ。

暗そうな作業ですが生き延びるためには仕方がありません。


借金やクレジットの支払いに追われていると、仕事に集中できず、
仕事がつらくなってしまうこともあるでしょう
もともと感情的に辛い仕事についているということもあるでしょう。

逃げるという選択肢もあります。

しかし、まず本書を開いてみましょう。

過酷な督促現場から逃げなかった彼女が何を手に入れることができたか。

その修行の成果を見届けてから決断をしても遅くはない。

多くの人は、辛い仕事にも立ち向かう勇気をもらえるはずです。



3つほど理由をあげてみました。

督促される側とする側。
対立するように見えますが、生身の人間同士です。
督促というシチュエーションを通じた一時的な対立ポジションにいるだけです。
ポジションは簡単に入れ替わります。

シチュエーションにこだわらず、人から学べることは学んでおいた方がお得です。

ぜひ読んでみてくださいね。



督促OL 修行日記
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2012/10/03(Wed) | 借金問題 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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by: * 2012/10/04 10:03 * [ 編集] | page top↑
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