受刑者を雇うということ
お好み焼き屋



弁護士石井琢磨です。

小さな本屋で出会った一冊。
『それでええやんか』

それでええやんか!
それでええやんか!中井政嗣

潮出版社 2012-04-04
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地元の本屋だったら、素通りしてしまう本ですが、お店のプッシュにより購入してしまいました。

お好み焼き店のスタッフ育成について書かれた本ではあるのですが、すごいのは、この方、刑務所に求人情報を出しているのです。

つまり、受刑者が刑務所から出た後、就職させ、社会復帰させる。

著者は言います。

「過去は過去として、素直で誠実ならその人は必ず伸びるものである。」

心強い言葉!


私たちが刑事弁護の現場で感じているのは、犯罪を繰り返してしまう人たちの存在。
その原因には社会復帰がうまくできないことがあげられます。

刑事裁判では、被告人に有利な事情をアピールする活動として、被告人の更生に役立つ人に「しっかり見ていきます」と証言してもらうことがあります。
もっとも多いのは家族による証言。身近な人が監督することで犯罪は防げる確率が上がります。

次に多いのが、雇用主。

つまり、被告人の更生にとって、社会復帰後に職場が確保されているかどうかは重要なのです。

他の事情もありますが、
一審が実刑判決だったのに控訴審で職場の社長に証言をしてもらったことなどから執行猶予判決になったケースや、
もともと裁判員裁判対象事件という重い罪で逮捕されたのに、最終的に住み込みで働ける職場が確保でき執行猶予判決で社会に戻れたケースなど、
職場の確保によりうまく社会復帰できたケースはたくさんあります。
証言してくれる雇用主は、情に厚い人であることがほとんど。

「自分が関わった人のため少しでも力になりたい」と言ってくれます。

さらに、本の著者のように、前科がある人たちを何人も受け入れている会社があります。
私が知り合った方は、自分も過去に悪いことをしていて社会復帰できたので、その恩を社会に返したい、と言っていました。
受刑者がうまく社会復帰できれば再犯者が減り、社会が良くなります。

『それでええやんか』の中では、犯罪の原因について触れています。


面接した四人のなかで採用することにしたのは残念ながら二人だが、四人に共通していたのは、家庭の崩壊が犯罪を犯す大きな要因になっているということだった。



要因が特定できているなら、改善できる可能性が高い。


もちろん残念な例もありますが、人を雇う立場の方は、過去は過去、として考えてあげてくれると社会が助かります。

社長!ぜひ読んでみてください。

それでええやんか!
それでええやんか!




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2012/06/14(Thu) | 刑事事件 | トラックバック(2) | コメント(0) | page top↑
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