他人の絶望は蜜の味?
弁護士石井琢磨です。

仕事柄、他人の不幸な相談にばかり接しているので、人の不幸話は好きではありません。

しかし、連休中に読んだ、絶望話は面白く読めてしまいました。

『絶望名人カフカの人生論』
絶望名人カフカの人生論
絶望名人カフカの人生論


病気のときに、元気な人から「治ると思っていれば大丈夫だよ」と言われても、受け入れられないように、人は上から目線のアドバイスを素直に受け入れにくいもの。

本書では「心がつらいとき、まず必要なのは、その気持ちによりそってくれる言葉ではないでしょうか」と言い、カフカを取り上げています。


カフカって有名な偉人じゃないのか?と思いきや、本書の前書きでは

「彼は何事にも成功しません。失敗から何も学ばず、つねに失敗し続けます
「彼の書いた長編小説はすべて途中で行き詰まり、未完です」
「彼の日記やノートは、日常の愚痴で満ちています

とダメっぷりな紹介をしています。


この人の言うことなら聞けそうだ、と誰もが感じるに違いありません。


目次もすごい。

第一章 将来に絶望した!
第二章 世の中に絶望した!
第三章 自分の身体に絶望した!
第四章 自分の心の弱さに絶望した!
第五章 親に絶望した!
第六章 学校に絶望した!
第七章 仕事に絶望した!
第八章 夢に絶望した!
第九章 結婚に絶望した!
第十章 子供を作ることに絶望した!
第十一章 人づきあいに絶望した!
第十二章 真実に絶望した!
第十三章 食べることに絶望した!
第十四章 不眠に絶望した!
第十五章 病気に絶望……していない!


人生で起こるあらゆることに絶望しているのではないでしょうか。



内容も、とことんネガティブです。

「地下室のいちばん奥の部屋で暮らしたい」

どんな引きこもりでも勝てない願望です。


「カフカは三六歳のときに、父親に長い手紙を書きます。」
「ドイツ語のペーパーバックで七五ページ分もあります。
 こんなに長い手紙を書いたことのある人も、受け取ったことのある人もあまりいないでしょう。
 しかも、その内容は、すべて父親への恨み言です。」


こんな手紙を送ったら訴えられそうです。


さらに手紙に対して、「親からの反論」という項目があるのですが、

「これはカフカが『自分の手紙を読んだ父親が、こう反論するにちがいない』と予想して書いたものです」

とのこと。

裁判や交渉で、予め相手の反論を予想したうえで活動するのは当然ですが、まさか親への手紙でも事前に反論を考えるとは、さすが絶望名人です。


ほかにも
「ぼくには、いい成績をとりたいという気持ちがなかった。落第さえしなければ満足だった。」

「彼は仕事を呪い続けます。決して受け入れません。」

「私はうまいと思う食べ物を見つけることができなかった。」

など、絶望名言のオンパレードです。



抱えているトラブルで心が折れそうなとき、あなたを支えてくれる一冊になるでしょう。


絶望名人カフカの人生論
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2012/05/07(Mon) | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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