その証言では軽すぎます!
弁護士石井琢磨です。

弁護士が増えてきた影響からか、他の弁護士が担当していた事件を引き継ぐことが以前よりも多くなってきた気がします。

そのなかで、
結果が出ているのに顧客満足度が低い弁護士と
結果が出ていないのに顧客満足度が高い弁護士
がいることに気づきました。

結果が出ているのに顧客満足度が低い弁護士の中には、依頼者へのプレゼンに失敗していることがあり、非常にもったいないと感じます。

やるべきことをしていて、十分な弁護活動なのに、なぜか依頼者から信頼されない。
原因の中には、依頼者への説明が不適切だったり、不十分だったりするケースもありますが、最も気をつけるべきは、依頼者に与える印象ではないでしょうか。

依頼者・相談者は、弁護士の話す内容だけではなく、話し方、動作等から受ける印象も含めて、弁護士を信頼できるか判断しています。
ときには、弁護士の瞳孔の動きまで観察している相談者もいます。
弁護士として活動する以上、これらを意識する必要があります。

『その話し方では軽すぎます!』という本を読んで、なおさらそう感じました。

その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』
その話し方では軽すぎます!  エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』





本書は、NHKのキャスターであり、スピーチやメディアトレーニングもしている矢野香さんの一冊。

信用されるための自己演出方法について書かれています。
まず相手に与えたい印象を決め、それに適した話し方・言動をする方法が紹介されています。
それとともに、やってはいけない話し方・言動も紹介されており、参考になる一冊です。

私たち弁護士自身にとって、依頼者・相談者とのやりとり以外に、
依頼者を証言台に立たせるときにも役立つ内容です。


証言台で発言させる際、どのような印象を与えたいのか考え、現実とのギャップを埋める方法がわかります。


意識したい具体的なポイントを1つ引用してみましょう。


「話す内容」の改善ポイントとして、「事実と感情を分ける」というものがあります。
話の内容を事実と感情とに分けて、「感情部分の発言は削除する」こと




自分のトラブルで証言台に立つと、これを実践するのが難しい。

感情だらけの証言になることもあります。

もちろん、特定の部分で感情を全面的に出すことがプラスに働く場合もあります。

ただ、多くの場合、事実を証言してもらいたいのに、感情が混ざった評価として証言してしまうことで、相手方からつっこまれたり、証言が信用できない、と判断されたりしてしまいます。


質問「そのお金はどこから借りたのですか?」

回答「私のちょっとした知り合いなんですけど良くない知り合いの人なんですけど


この回答には、いらない部分がたくさんあります。
「良くない」という部分は評価であり、質問に対する答えとしては余計なものです。
また、「ちょっとした」という部分も、怪しさを匂わせる評価部分。
そもそも「けど」という言葉を付けてしまっていることで、後ろめたい何かがあるように思えてしまいます。

こんなことを繰り返すと、証言の価値を下げてしまいます。

そんなことがないように、証言台に立つ前に読んでもらいたい一冊です。



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2012/03/13(Tue) | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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