弁護士から見ても菊間千乃さんの司法試験受験法がすごかった件
弁護士石井琢磨です。

広告につられて、話題になりそうな『私が弁護士になるまで』を読みました。

私が弁護士になるまで
私が弁護士になるまで菊間 千乃

文藝春秋 2012-01-13
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元フジテレビアナウンサー菊間千乃さんが、タイトルどおり「弁護士になるまで」の軌跡を描いた一冊です。


なかなかすごい話でした。

アナウンサーを辞めて、法科大学院に入り司法試験を目指すこと自体、すごい話です。
フジテレビのアナウンサーという仕事をしていてさえ、将来がどうなっているか見えず不安、自分の成長にも疑問を感じていたそう。
そこから一歩を踏み出す勇気、これまた不安を抱えながらの勇気は素晴らしい。
一歩を踏み出せないでいる人にはぜひ読んでもらいたい。

また、メディアなどで取り上げられがちな、仕事と両立しての勉強。これもすごい話です。
勉強開始当初は、アナウンサーの仕事と両立していたため、睡眠時間3時間で勉強を続けていたそうです。
睡眠時間3時間というのがインパクトある数字だからメディアでも取り上げられがちですが、個人的には、絶対にマネしてはいけないと思っています。
睡眠を削っての勉強は、経験上、非効率です。

菊間さんも、その後は、移動時間を減らし、睡眠時間6時間をきっちりとる生活に変更されています。
私も司法試験受験時は、6時間睡眠を確保していました。
3時間は、まあ、意気込みのすごさ、としてだけ受け取っておくべきものでしょう。



これらの点もすごいと感じましたが、もっともすごいと感じた点は、

受験時の過ごし方。

数日間つづく司法試験受験の際に、菊間さんはホテルに泊まったそう。


これは分かります。

私も、3日以上続く論文試験、口述試験は会場近くにホテルを取りました。

移動時間がもったいない、移動でエネルギーを使うのはもったいない、交通機関停止のリスク回避がその理由でした。



しかし、菊間さんのすごい所はここから。

事前におこなわれた模試の段階で、同じホテルに試しに泊まっている


そこで、ホテルの机やスタンドが勉強に不適切であると知るや、


本番の際には、

折りたたみ式の机と電気スタンドをホテルに持ち込んだ



そうです。

電気スタンドはともかく、

机!?


机って、ホテルに持ち込んで良いものだったんですか。


たしかに、ビジネスホテルの机は狭い。
数冊の本を広げたり、六法を広げたりして勉強するには適していない。

でも、だからって、机を持ち込む人がいるとは。


この時点で、菊間さんの大胆さに圧倒されていましたが、



さらにホテルでの記述が続きます。


一週間の滞在に付き、段ボールを九箱持って行った
教科書は全部、この一年間自分が書いた答案、予備校の教材、ロースクールのレジュメなどなど。ホテルに入ってから、急に、あれなんだっけ?と思ったときに、手元に資料がないのは不安だし、そんなことでイライラするくらいなら、全部持ってっちゃえと・・・。







引っ越し!?




段ボール9箱って、私が一人暮らししていたときの荷物量より多いです。


ホテルにこれだけの荷物を持ってっちゃえ、と思いつけるところがすごいです。

それだけ数日間つづく受験時の環境調整に力を入れていたということですね。

これがあっさりできるというのは、マスメディアの現場で働いていた経験も無関係ではないでしょう。


私たちの常識から考えられない行動ができる経験が、司法業界に新しい発想をもたらしてくれると、楽しくなりそうです。


あとは、本書を読んで、司法試験受験生が、今後ホテルに大量に荷物を持ち込むことが急増し、ホテル界から規制されないことを願っています。




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2012/03/02(Fri) | 勉強 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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