未公開株商法で客観的な価値をもとに不法行為を認定した判決
弁護士石井琢磨です。

未公開株詐欺の被害を受け、この損害賠償請求をしていく際に
「正当な取引」だと反論がされることがあります。

被害者が「株を買う」と言い、手元に株券などが来ている場合、形式としては通常の売買と区別しにくいです。

このような被害の回復のため、勧誘に絞って損害賠償請求をすることもあります。
「上場予定と言われた」
「高値で買い取ると言われた」
などのように。

しかし、これだと被害者それぞれによって違う対応が求められます。

被害者が十分に証言できない場合、問題になります。


こんなときに役立つ判決。

東京地方裁判所平成23年3月3日(消費者法ニュース88号324頁)


自社株販売型の未公開株商法について、発行会社側で販売が正当なものであったことを立証しない限り、その販売価格は株式の正当な価値を下回るものであり、その商法は顧客がこれを正当と誤信することを前提としたものであることが推認されるとして発行会社や役員に不法行為及び会社法上の責任を認めた


判決です。

判決では
原告は痴呆症を発症してた
株式を積極的に購入した事情がない
原告は被告会社の株式を購入する動機となるような関係がない
価値を大きく上回る価格で譲渡している
などの事情を総合して、上記のような判断をしています。

事情の立証は必要でしょうが、違法性の立証のメイン部分が、客観的な株式の価値になってくるので、被害者にとって使いやすい判決です。

取締役が名目的だとしても責任を認めている点も活用できます。





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2011/08/30(Tue) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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