ある損保会社での会話
先日、ある交通事故事件を解決できました。


裁判を起こしたことにより、裁判前に保険会社から呈示されていた金額の2倍以上の金額を得ることができたものです。

かなり重い後遺障害の方で、これからの生活もあるので、増額できてホッとしています。



なぜ保険会社は、その程度の金額しか呈示していなかったのでしょうか?



とある損保会社での会話。


部下「部長、相模川さんの案件、裁判になった結果、賠償金は7000万円だそうですよ」


上司「まあ、仕方ないだろう」


部下「裁判前にうちから提示した示談案は3000万円でしたよね」


上司「3000万円が安すぎるって言われて、弁護士の所に相談に行かれたんだよな」


部下「たしかに、裁判基準よりは安い金額でしたよね。もう少し高い金額を呈示しておけば良かったかもしれませんね」


上司「おいおい。それは無理だろう。誰にでも高い金額を呈示していたら、うちの会社はどうなる?自賠責とか任意保険の基準だけ出しておけばいいんだよ」


部下「でも、相模川さんの事件では、色々と争点がありましたよね。将来の治療費とか、介護費用とかは裁判例でもわかれていますからね。それらの項目はともかく、それ以外の慰謝料とかは裁判基準で、例えば4000万円での示談を呈示していたら、応じてくれたんじゃないですかね」


上司「結果論だな。慰謝料なんかは、裁判でも定額化してきている部分だから、本来は増額しなきゃ、ということもわかるが、とりあえず低い基準で呈示しておけばいいんだよ」


部下「どうしてですか?」


上司「それで解決できる事案がたくさんあるからだよ。裁判になっているのは一部だけだろ」


部下「低い基準で示談に応じてくれる人たちは、納得しているんですかね」


上司「世の中知らない方が良いことはたくさんあるんだよ。裁判基準を知らないなら、それでいいの。知らないで納得してるならそれでいいの」


部下「たしかに、早く解決した方が良いとも考えられますよね。一般的には」


上司「そうそう。事故にあった人は、怪我していて身体が弱っていたり、精神的に弱っている状態にあるんだから、早く示談してスッキリした方がいいんだよ」


部下「そうですね。我々のしていることは正しいんですね」



基準を知ったうえで、裁判になった場合の回収見込額を知ったうえで、納得して解決のスピードを優先するなら、それで良いと思います。

もちろん、呈示された内容が全て裁判基準より不利ということでもありません。
例えば、裁判では過失相殺がされるところ、事前の示談案では過失相殺をしない提案ということもあります。
その結果、裁判を起こしても賠償金があまり増えないということもあります。

これらを知ったうえで対応するなら良いと思います。


ただ、弱っている状態で、保険会社の話を鵜呑みにしてしまったり、立ち上がる気力がでないことを理由に、早くまとめてしまうのでは、後悔することになるかもしれません。


保険会社から示談金の呈示を受けた場合には、なるべく専門家に見てもらった方が良いですよ。



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2010/08/12(Thu) | 民事訴訟 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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