『Q&A過払金返還請求の手引 第4版』
『Q&A過払金返還請求の手引 第4版』を買いました。

Q&A過払金返還の請求の手引―サラ金からの簡易・迅速な回収をめざして
Q&A過払金返還の請求の手引―サラ金からの簡易・迅速な回収をめざして



定価4100円(税別)とお高めですが、裁判例が入ったCDも付いていますので、こちらを目当てに買ったものです。

消費者に有利な裁判例は、各種ルートから集めていますが、どうしても漏れてしまいます。
そういった裁判例をフォローしてくれるものとして書籍はまだまだ重要です。


すでに第4版となっているこのシリーズですが、前回の第3版からの変更部分を見ると、時代の流れを感じます。
法律的な話では、新しい判例も出ていたりするので、その部分の変更はあります。

しかし、驚いたのが2箇所
「危険な大量宣伝事務所-悪質事務所の見分け方」
「過払金の徹底回収-差押えと動産執行」
という部分です。


「危険な大量宣伝事務所-悪質事務所の見分け方」

一部の事務所の過払金回収の処理が問題視されたため、日弁連では債務整理事件処理に関する指針というものを出しました。これを反映した【悪質事務所の見分け方】チェックリストが載っています。

このシリーズは、一部マニアックな理論も展開されています。章ごとに「本人」向けというような読者対象の記載はあるのですが、どちらかというと専門家向けなのだろうと感じています。お値段も含めて。

そういう本に、チェックリストを載せた趣旨には、一般の方が悪質事務所に引っかからないためという趣旨のほかに、このチェックリストに当てはまる事務所は早急に軌道修正せよ、というメッセージも含まれているのではないかと感じます。



「過払金の徹底回収-差押えと動産執行」

過払金に限らず、裁判を起こして請求が認められると判決が言い渡されます。
ところが、相手がこれに従わない場合もあります。その場合には、財産を差し押さえる強制執行手続をするしかありません。
今回の第4版では、この部分が加筆されました。
加筆されたということは、ニーズがあるということ。

つまり、裁判所が過払金を払いなさい、という判決を出しても、払ってこない業者が増えているということですね。だから差し押さえる必要があるということです。

うちでも差押えは何件もやっていますが、銀行預金口座に残高がなかったり、差押えが何件も競合しているということもあります。

差し押さえても回収できない場合、民事執行法上は「財産開示」という手続があります。
他の財産を開示せよ、と裁判所が命じる手続です。
うちの事務所でも、某貸金業者にこの手続をしてみましたが、無視されてしまいました。
ただ、事件に多少の進展はあったので、まったく効果がないわけではない、という程度の意味はあるかもしれません。
その他にも色々と試してみています。


このように、一部の業者に対しては、過払金が認められるかどうか、ではなく、回収できるかどうか、が重要になってきています。
実際に民事再生手続をとった業者も出てきています。
一部の弁護団や事務所では、過払金を返さない業者に対して債権者として破産申立をするという方法までとられているようです。


何年後かに出されるかもしれない第5版では、「徹底回収-返還できない業者の破産申立」や「業者が倒産した場合の債権届出の書き方」などの項目が追記されるかもしれませんね。その際、「危険な大量宣伝事務所-悪質事務所の見分け方」の項目は、必要性がなくなり、削除されていれば良いと願います。

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2010/06/11(Fri) | 過払い | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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