夫婦ゲンカを持ち込まれる

先日、友人夫婦と飲んだとき、夫婦ゲンカについて、どちらが正しいかという相談を受けました。



事例

妻は、職場の飲み会費用を払うのに1000円札が1枚足りなかったので、夫に1000円札を持っていないか尋ねた。

夫は持っていた1000円札を妻に渡した。

妻は、1000円札を受けとるとともに、自分の財布に入っていた小銭200円を夫に渡した。



妻の言い分

これで貸し借りなしですよね?



夫の言い分

残り800円が貸しだろう



なんだ、この相談?



経済的な収支だけを見れば、夫が妻に対して残金800円を返せという権利を持つことになります。



最初、「この妻は、適当な理屈を付けて、800円を踏み倒そうとしているのだ」と思いましたが、どうやら違うらしい。



妻「私は、1000円を受けとった。財布に200円入っていた。それを渡した。これで終わりですよね?



ん?



妻「あれ?何かおかしいですか?私、1000円もらった。200円渡した。終わりですよね?それなのに、この人って、800円800円って騒ぐし、冷蔵庫にメモ貼るし。この人の言っていることおかしいですよね



適当な理屈すらない



それなのに、自信に満ちあふれている。



この自信は一体どこから出てきているのでしょうか。

私は、彼女に対し、そもそも話が通じるのか確認するため、一つの質問を投げかけました。



「今の話って、お金のやりとりの相手が、職場の人でも同じこと言う気?」



妻「そんなこと言うわけないじゃないですか



なるほど。

私は夫に答えました。

「奥さんが正しいから、ここは引き下がっておけ」



夫「ええええええ

妻「ほら、やっぱり



妻の主張は、夫婦間のルールに則ったものなのです。社会のルールとは違う夫婦間という狭い関係だけで適用されるルールを主張しているのです。

そんなもん、知るか。2人でやってくれ、という話です。2人で自由にルールを作れるのだから、周りには手が出しようがない。判断しようがない。どんな法律があるかわからないのに、裁判所は判決できないのです。



民法では、「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。」と決められています(754条)。

夫婦間の約束事なんて、君たちで解決してよって話なのです。



「2人の間の話」となった場合、この夫婦の力関係を見ると、夫が引き下がっておいた方が無難に落ち着くわけ。



その代わり、夫には「このルールを前提に、ルールの中で闘えばいいんだよ。同じ事をお前がすればいい。1日800円の儲けを出して、毎日続けてみたら、800円×30日で月に2万円以上小遣いが増えるぜ。もしくは、このルールの限界を探るために、最初は800円、次は1600円・・・と少しずつ増やしていくのもありだな」と耳打ちしておきました。



ルールを知り、その中で全力を尽くす。それが法律家の闘い方。







ランキング参加中です→人気blogランキングへ



ツイッターやっています。http://twitter.com/takuma141



関連記事
2010/05/11(Tue) | 雑談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
コメント
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://sagamigawa.blog73.fc2.com/tb.php/387-ce3ca1df
前のページ ホームに戻る  次のページ