弁護士報酬と広告の話
ほんのむかし、あるところに村がありました。



村の真ん中を相模川が通っており、村人は相模川を渡るために、何カ所かにある渡し舟を利用しなければなりませんでした。



船賃は、村のルールで、最大1万ペネと上限が決められていました。



しかし、あるとき、「上限が決められているのはおかしい」「渡し舟間で競争させた方がよいサービスにつながるはずだ」という意見が出たため、上限は撤廃され、船賃は自由化されました。



これにより、各渡し舟で船賃が変わり、村民からはわかりにくくなったという意見が出てきました。

また、ある村民からは、「あそこの舟に乗ったら、3万ペネも請求された」とか「舟で出されたカクテルが5万ペネもした」など船賃が高すぎるという苦情が出されるようになりました。



仕方なく村長は、昔のルールに戻しました。



すると、渡し舟の経営者から「いまさら戻されても困るよ、うちもそれなりに投資してるんだよ」という苦情が来ました。



これにより村長は総辞職に追い込まれました。

辞職する際、村長は「タイムマシンがあればいいのに・・・」とツイッターでつぶやいたとか。



その後、相模川には橋がかかり、渡し舟自体必要がなくなったというのは別のお話。









消費者法ニュース82号



消費者問題を扱った季刊誌です。

他の公刊物に載っていない、消費者にとって有利な裁判例が載っていることから購読しています。



今回、驚いたのは6ページにわたって、「弁護士・司法書士の過払金広告」と題し、新聞・テレビ等の広告問題について取り上げられていたこと。

情けない。



債務整理二次被害110番で問題とされた被害事例は

・報酬の説明がない、報酬が高い

などの費用に関する問題。

・裁判はほとんどしない、和解しても報告しない

などの事件処理に関する問題に分類できそうです。



私個人としては、新聞・テレビ等の広告にも、情報提供という意味では意義がありうると考えています。テレビ広告が、事件処理上の問題につながるのだとすれば、事件処理上の問題を減らすために広告を規制しようという動きになるのは当然です。

問題は、つながるのかどうかの検証。



また、弁護士費用は、現在、自由化されているので、一般規定に反しなければ、契約によって自由に決められるのが建前です。しかし、多重債務者の場合、自由だから自分の目で選択できる、というよりは、相談に来る時点でかなり追い詰められています。余裕がない。

今回の消費者法ニュースに取り上げられていた報酬例は、そんな多重債務者を相手にした契約としては、高いという印象を持ちました。



費用の点について、司法書士会は、報酬の上限を設定することを検討しているとの報道がされています。

http://www.asahi.com/national/update/0224/TKY201002230505.html



弁護士の業界では、かつて報酬基準があり、これが撤廃されて自由化されたという経緯があります。

広告も、かつて規制されていたものが緩和されたという経緯です。



また昔のように規制しなければならない時代が来るのでしょうか。

はたして、それが消費者にとってプラスになるのかどうか。






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2010/02/28(Sun) | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
コメント
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また昔のようにサラ金がやりたい放題になり、債務者は夜逃げ屋自殺を選ぶ時代が来るんでしょうね。まさしく日弁連の被害ですね。
もともと1980年代に広告規制を解禁する執行部案が否決されたから大勢の人が弁護士にアクセスできずに自殺に追い込まれたんですよね。
消費者運動系は自分たちの債務整理はいい債務整理、他の人たちの債務整理は悪い債務整理などと決めつけずに債務者のことを考えるべきですよね。
by: hana * 2010/03/21 16:19 * URL [ 編集] | page top↑
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もちろん債務者のことを考えて、借金なんかで自殺をする人を減らさなければいけません。ただ、80年代とは状況が違うと思います。情報のインフラが違いますよね。ある程度の広告規制がされても、アクセスができないという問題はそこまで起きないのではないかと考えています。
問題は、今のような広告が氾濫しているなかでも自殺者が出てしまっていること。そこを何とかできないかと。
by: 石井 * 2010/03/21 21:13 * URL [ 編集] | page top↑
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