傘に火を付ける行為が建物に対する放火と認められるか


横浜地裁の裁判員裁判で、現住建造物等放火罪で起訴されたものの、これが認められず、建造物等以外放火罪のみが認められたという報道がされていました。


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091008-OYT1T01312.htm





報道によると

寮の玄関脇にあった原付きバイクに掛けられていたビニール傘に放火して寮に延焼させたという事実で起訴されたとの事です。



ビニール傘に火を付けたことで、建物に対する放火が認められるかどうかという争点でした。

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一般的に、ビニール傘に火を付けたら、建物に燃え移るかどうか、バイクがどれくらい燃えるのかということを裁判員が考えたものと思われます。





現住建造物等放火罪だと、

刑法第108条 「放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。」



人が居住する建物に火を付ける行為で極めて危険なので、重い罪です。





建造物等以外放火罪だと

刑法第110条 「放火して、前2条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する。」



現住建造物等放火罪と比べれば明らかに軽い罪です。





傘と建物を切り離すというのが、弁護側の狙い。



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今回は、それが伝わったということです。



裁判員裁判では、全体として量刑が重くなったという報道がされていますが、このような争点に対する一般市民の判断が積み重なってくると、本当に良い制度なのか検証できると思います。





ちなみに、この裁判は、川崎の事件で、主任弁護人も川崎の弁護士だったそうです。

川崎には横浜地方裁判所川崎支部がありますが、この裁判は、横浜地方裁判所でおこなわれています。

厚木市を管轄する小田原支部では裁判員裁判が開かれますが、全ての支部で裁判員裁判が開かれるわけではなく、どちらかというと支部で開かれるのは少数派

裁判員裁判が開かれない支部に居住する人が裁判員になると、横浜まで行かなければいけないということになります。

地方では、もっと負担が大きいという話を聞きます。



市民の負担について議論される日が来る気がしますね。



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2009/10/10(Sat) | 刑事事件 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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