過払い金の判例
年末にも、過払い金に関する報道がされていました。

消費者金融の返還額がいくらになったとか

どこかのひまわり基金の弁護士がいくら回収したとか

そんなニュース。



どちらも大したニュースではないです。

法的に返すべきものは、返還して下さいということに過ぎません。

来年は業者の淘汰がさらに進むと思いますが、そういう業者は、法律の範囲内で営業できていなかったということ。





今年は、この分野で混乱が起きました。



2月13日の最高裁により、現場が混乱しています。

裁判官も混乱しているらしいです。

弁護士も人によって違うこと言います。

充当問題では判断が大きく分かれています。





いま争われている多くのケースが



k-kongo


このように、いったん基本契約が途切れているケース。

そう遠くない時期に最高裁が何らかの判断はすると思います。



私は、消費者法ニュースなどの雑誌にも載っている消費者側に最も有利と思われる考え方を裁判では主張していますが、来年はどうなることやら。





今年の大きな判例を振り返ると





平成19年2月13日

k070213



この判決では、基本契約のことを、継続的に貸付けが繰り返されることを予定したものとしています。



このような基本契約がないケースで、2本の単発的な貸付がされ、1本が過払いになったときに、もう1本の貸付に充当されるか、という判断。



基本契約が締結されていない場合において、「基本契約が締結されているのと同様の貸付が繰り返されており、第1の貸付けの際にも第2の貸付けが想定されていたとか、その貸主と借主の間に第1貸付け過払金の充当に関する特約が存在するなどの特段の事情のない限り」充当されないと判断しました。





当然充当を否定している点で批判が多い判断だと思いますが、基本契約がない事案での判断だと割り切ってしまうのも一つの方法。でも、そうすると、事実認定の問題になっていくという新たな問題が発生します。









平成19年6月7日

k070607



基本契約が2本あった例。



消費者側の弁護士が、基本契約内での充当のみを主張していたようで、基本契約を超えての充当についてわかりやすくは書いてありません。



言葉尻をとらえると、過払い金発生時に他の債務が存在していない場合の充当を否定しているように読める箇所もあるのですが、



「債務の弁済は、各貸付けごとに個別的な対応関係をもって行われることが予定されているものではなく、本件各基本契約に基づく借入金の全体に対して行われるものと解されるのであり、充当の対象となるのはこのような全体の借入金債務であると解することができる」としています。



結論部分は高裁の判断と一緒なのに、あえてこのような判断をしたということは、基本契約を超えての充当を認める趣旨ではないかという解釈もあります。



事案としては、基本契約内では、継続的な貸し借りがあるので、過払い金発生時にない債務でも充当する合意を含んでいるという構成をとって、充当を認めています。













平成19年7月19日




k070719


基本契約はなく、何度か貸付がおこなわれていたが、ほとんどが借り換えであり、1度だけ空白期間がある事例での判断。



空白期間は約3か月半。





「長年にわたり同様の方法で反復継続しておこなわれたものであり」、空白期間後の「貸付けも、前回の返済から期間的に接着し、前後の貸付けと同様の方法と貸付条件でおこなわれたものであるというのであるから、本件貸付けを1個の連続した貸付取引であるとした原審の認定判断は相当である」

との事実認定のもと、1個の連続した貸付だから、充当合意を含んでいたとして、充当を認めました。





k-kongo



この流れで、基本契約の分断があるケースでは、どのような判断がされるのか、来年以降の最高裁に注目です。





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2007/12/30(Sun) | 過払い | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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