偏差値35から弁護士に受かる記憶術
偏差値35から公認会計士に受かる記憶術 (講談社プラスアルファ新書)



弁護士石井琢磨です。

『偏差値35から公認会計士に受かる記憶術』

という本を読みました。

いやー、私が書いたのかと思いましたよ。
あ、違いました。
私は、公認会計士じゃなかった、弁護士でした。


『偏差値35から弁護士に受かる記憶術』

こんな企画書を作ったら、また怒られそうですね、はい。


偏差値35なんて大したことありません。

そこからでも難関試験と呼ばれる試験に合格できるわけです。
偏差値35でもがいている人は、希望を持ってください。

私が偏差値35をマークした高3の夏には、ショックというより、平均から外れすぎていて、
「これはなかなかマークできない記録だな」と我ながら感心したものです。
予想どおり、それを下回る偏差値は記録できませんでした。
偏差値35をマークした後は、「問題を読まなくても正解に辿り着ける本」みたいな本を読み始めて迷走してはいましたがね。


さて、本書の記憶術。

大きく3つの記憶術が紹介されています。

脳にインパクトを与える。
覚えたい情報をまとめる。
オウム返しで覚える。

やはり、みんな同じような結論にたどり着くようです。
試験勉強を長く続けると、気づくのです。

あ、この脳ってヤツは、忘れっぽいヤツなんだな、と。

だから、
衝撃的な印象づけをして覚えてもらったり、
関連づけてグループ化して、1個1個覚えるより効率化してあげたり、
なんどもなんども丁寧に接触させてあげたり
しないと、覚えてくれないんですよね。


あとは、この3つの基本的な方法を、色々と応用していけばいいのです。


たとえば、私の場合、

1 脳にインパクトを与える。→色で強調する。

私が司法試験受験時代に使っていた本は、カラフルにマーキングされています。
司法試験に合格するためには、法律上の問題について、実務上の裁判例の立場はどうだったか、その他の考え方はどうだったか、などの知識が必要になります。
これ、こんがらかっちゃうんですよ。
2つの考え方があったのは思い出せるけど、判例はどっちだっけ?と。
もうこれは、脳の中でも、文字だけ読んでるとさぼりがちな、右脳サマに働いてもらうしかない。
そう考えた私は、本の中で、「判例」と書かれているところに全て緑色を塗りました。
緑は目にいいって言いますしね。

試験会場で、あ、この考え方が緑だったな、と思い出せることが少しは増えるわけです。
緑で塗る時間以上の効果は確実にありました。

このテクは、
脳にインパクトを与える。
の1つの使い方なわけです。


2 覚えたい情報をまとめる。→条文にまとめる。


覚えることがたくさんあると、絶対に漏れがでますよね、仕方ないですよ、脳は完璧じゃないから。

私が受けていた司法試験では、論文試験という最難関の試験で、試験用の六法を見ることができました。
この試験に限っていえば、条文は覚えなくていいんです、見ることができるから。
これを知った私は、脳が漏らしてしまう確率を減らすために、論文試験に必要な情報を、条文に関連づけて覚えました。

第192条  取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

という条文を見たときに、
「平穏に」「公然」「占有」「善意」「過失がない」などの部分を見たら、「あの問題点があった」と思い出せるようにしておくのです。

記憶する段階で、条文とセットで覚えるようにするのです。

そうすると、試験会場で条文を見たときに、脳が記憶を発動してくれやすい。

このテクは、
覚えたい情報をまとめる。
の使い方なわけです。


3 オウム返しで覚える。

これは応用も何もないですね。実践ですね。

なんとかの忘却曲線ってあるように、脳は忘れるものですから、しかたない。
文句いっても、限界がありますから、与えられた制約の中で頑張るしかない。

忘れることを前提に、いちばん効率いい方法を考えるのです。

脳が忘れてしまうギリギリのタイミングで、思い出させるのです。

これがどれくらいのタイミングかは、人によって、情報によって違います。

インパクトあった情報は忘れにくいし、理解してないことは2秒で忘れます。

だとすれば、自分の脳の能力を検証するしかないです。
PDCAですよ。ビジネス書ふうに言うと。

どうせ何回も読んで覚えなきゃいけない情報は、繰り返すタイミングが、どのくらいだったら、どういう効果があったか記録して、将来予測をするのです。
あ、自分の脳は、この情報は21日で忘れるな、じゃあ、20日と23時間59分後に復習しよう、というようにね。
このスケジューリングができるかどうかが勝負の分かれ目です。

というわけで
脳にインパクトを与える。
覚えたい情報をまとめる。
オウム返しで覚える。
という3つの基本的な記憶術。

自分で応用すれば、試験だけじゃなくて、いろいろと使えそうでしょ?

ぜひ試してみてくださいね。


偏差値35から公認会計士に受かる記憶術 (講談社プラスアルファ新書)
偏差値35から公認会計士に受かる記憶術 (講談社プラスアルファ新書)碓井 孝介

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2012/09/28(Fri) | 勉強 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
狐が取り憑いているからお金払ってください
弁護士石井琢磨です。

出会い系サイトで騙された人がいます。

簡単に言うと、「2000万円をあげるから、まず100万円払ってほしい」

??

なかなか理解しにくい騙し文句ですよね。
しかし、これと似たような文句で騙されてお金を払ってしまう人がたくさんいるのですよ、世の中には。

報道される詐欺事件では、報道できる文字数が限られているため、当然ながら、騙し文句はかなり省略されています。
こういう情報を知ることは大事だと思いますが、省略されすぎていると、いざ自分が勧誘されたときに、「報道で見たあの事件」のことを思い出せません。


先週、愛知県での詐欺事件が報道されました。
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20120918/Jiji_20120918X691.html

見出しは

「がんに効く」とネックレス販売=詐欺容疑で3人逮捕―愛知県警



報道によると、勧誘文句は次のようなもの。


逮捕容疑は10年7月、浜松市中区の商品販売セミナー会場で、名古屋市熱田区の無職男性(74)と妻(65)に「治療器を装着すれば血流が良くなり、がんや認知症などの病気に効く」などと偽って磁気ネックレスなど計5点を販売し、代金名目で現金123万4000円をだまし取った疑い。




見出しでは、 「ネックレス」 → 「がんに効く」
ですが、本文の勧誘文句では、

 「ネックレス」 → 血流が良くなる → 「がんに効く」

という勧誘であったとされます。

見出し部分よりは、「血流が良くなる」という補充説明が入った分、説得力が上がっています。

実際の勧誘は、極端な、「ネックレス」 → 「がんに効く」 の間に色々な補充説明がされているのです。
だから、何となく説得されてしまう。

「そんなバカな?」という印象から、「何となくそうかも?」という印象へ変わってしまうのです。


東京地裁平成23年11月18日判決(消費者法ニュース92号)では、
「狐が取り憑いている」 → 「除霊費用250万」
という請求が不法行為であると認定しています。

これだけ見ると、「本当に払う人いるのか?}と感じる人も多いでしょう。

しかし、ここに補充説明が入ると、

「実家の稲荷がほったらかされている」 → 「狐がおなかをすかせている」 → 「あなたの後ろに狐がいる」 →「あなたに食べさせないようにアレルギーを出している」 → 「除霊をしないとアレルギー状態が続く」

と説得力が上がるのです。

騙されてしまう背景事情が分かってきます。

判決文で認定されている事実でこれですから、実際には、もっと多くの説明がされていたでしょう。


「ネックレスを買うと幸せになる」
「エネルギーをダイレクトに送り、金運を良くする」

このような勧誘でお金を払ってしまう人は後を絶ちません。

どんな補充説明があると、自分が説得されてしまう可能性があるのか?
いざ補充説明をされて、大金を払う前には、一つ一つの関係を検証したり、間の補充説明を取り払ってみると良いです。


万一、お金を払ってしまった場合には、早めに動いてくださいね。

早いタイミングで動いたことで全額や大部分を取り返せたケースもたくさんあります。


ご相談は相模川法律事務所ホームページへ

弁護士石井琢磨twitter

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2012/09/25(Tue) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「Toodledo」で弁護士業務タスクを管理する
tood



弁護士石井琢磨です。

今年に入ってタスク管理ソフト「Toodledo」を使っています。
なにこれ、なんて読むの?トゥードゥルドゥ?
名前が読みにくい、英語であるという欠点はあるものの、
色々とToDoリストを試し、アナログでもデジタルでも挫折した私が、半年以上定着して使っているツールです。
有料版に申し込んでもいます。

これを使うことで、仕事の作業効率はかなり上がり、ストレスも減りました。

「次、なにやらなきゃ・・・」と脳の一部がタスク管理に侵食されてしまっている人は使ってみると良いかも。

このToodledoについて、シゴタノ!の記事を閲覧して使い方を学びました。
http://cyblog.jp/modules/weblogs/8545
また、最近では、「Toodledo「超」タスク管理術」という本が出ましたので参考になると思います。
Toodledo「超」タスク管理術
Toodledo「超」タスク管理術


私と同じように英語ソフトに対するアレルギーがあっても大丈夫。


で、このToodledoで何ができるのかというと、単純なToDoリストの機能以外に、次の3つが特に役立っています。

1 リピートしてくれる

毎日やらなきゃいけないこと
平日やらなきゃいけないこと
2週間に1回やらなきゃいけないこと
毎年やらなきゃいけないこと

一度設定すれば、定期的に教えてくれます。

細かい設定も可能。

これを使いはじめて、何日かに1回充電しなければいけないもののバッテリー切れがなくなりました。
このリピート機能がなかったら、月末にスタッフに給料払うのを忘れることがあったかもしれません。

かなり先の予定も入れられるので、裁判の次回期日に向けて、いつ何をやるのか設定しておき、脳からいったん離すことができます。


2 時間の記録がとれる


1つのタスクに何時間かかったか記録を取ることができます。
外出先でiPhoneを使って記録することも可能。

これにより、1つのタスク時間がわかる→データベースができる→将来の見積の精度が上がる→1日で何の作業ができるのか分かる。
作業系の仕事には力を発揮します。

1つのタスクに見積時間を設定すると、今日1日の仕事時間を自動的に出すことができます。
1日の仕事時間が20時間とか表示されると泣きそうになりますが、早い段階で非現実的だと知ることができるのです。

この機能を使うと、ある事件の解決にかかった全体的な時間を知ることができます。
街の弁護士では、弁護士費用を最初にもらう着手金と成功報酬のように分けて固定した額と設定することがほとんどですが、タイムチャージで設定し正確に測定することも可能になります。

いま、担当している裁判員裁判事件に何十時間何分つかっているのか、正確にわかるのです。
結果、ある事件の時給がいくらだったのかを計算することもできます。

時給ベースで計算することの良し悪しはありますが、現状を把握するのは大事なことです。

客観的な測定結果は、なんとなくイメージしていた感覚的な数字とはかなり差がありました。


3 表示形式を自由にすぐさまカスタマイズできる

私はまだ十分に使いこなしているとは言えないレベルですが、本や使っている人のサイトを見ると、色々な形でタスクリストを表示することができるそうです。

状況に応じて、特定の事件に関するタスクだけを表示したり、優先事項だけを表示したりすることができます。

急な事件が入ったので、優先順位を変えて表示することも可能なのです。



これを使えば、弁護士業務のなかでも作業系のタスクでつまずくことは少なくなるはず。
いつも締切りギリギリになってしまう人はぜひ試してみてください。

https://www.toodledo.com/

Toodledo「超」タスク管理術
Toodledo「超」タスク管理術







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2012/09/21(Fri) | ツール | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
モテたいから「横浜」弁護士会なのだという見解
弁護士石井琢磨です。

先日のスタッフ歓迎会での会話。

女子「○○先生は、どこに住んでるんですか?」

弁護士「横浜です」

女子「えー、格好いい!」

弁護士一同「だから、横浜弁護士会なのか・・・」


横浜弁護士会の名前を変えようという動きがあるようです。
神奈川県で法律事務所に所属する弁護士は、現在、「横浜弁護士会」という名前の会に強制的に加入させられます。
名前を変えようというのは、横浜以外の地方の人もいるのだから、神奈川全体を含む名前にしようという動きです。
たとえば、神奈川県弁護士会とか、かながわ弁護士会とか。

しかし、横浜弁護士会のままの方が良いという人がいます。
上記会話例のように、女子にモテたいからです。格好いいと言われたいからです。
たぶん9割くらいはそういう理由でしょう。
これはこれで生物の本能にとって重要な理由です。
あとは、変えるのが面倒とか、裁判所の名前も横浜だよね、というものです。


この会名変更活動には長い歴史があります。
私が弁護士になったばかりの頃にも、総会が開かれましたが、モテたい人が多かったため、変更にはなりませんでした。
過半数が変更を指示しましたが、足りなかったのです。

個人的に、この問題は、論理的には神奈川の方が良いが、感情的に横浜、という議論な気がします。


神奈川に変更した方が良い理由として、以前の総会で出されていた理由は

・地域全体を含む名前の方がわかりやすい
・小田原市民にとって、横浜弁護士会と言われるより、神奈川県弁護士会のような名前の方がアクセスしやすい
・弁護士が相談時に「横浜から来てるんですか?」と質問されて説明するのが面倒

というもの。
主に外部から見たときのわかりやすさ。

さらに、前回の否決以降、弁護士会の相談センターでは相談件数が減っていて、ホームページをリニューアルしたりして色々と工夫しています。
神奈川に変更したら、多少はアクセス数に影響が出るのではないでしょうか。

現時点で神奈川県民が、弁護士会という存在にたどり着く可能性については、神奈川の方が高いでしょう。

理屈で考えれば、神奈川の方が弁護士会にとってメリットがありそうです。

名前を変えるかどうか、年内に結論が出される予定です。


私は、支部に所属する人間ですので、名前なんてさっさと変えてしまえばいいのに、と言う立場です。何時間も議論することか?と思ってしまいます。

ただ、神奈川県という制度がいつまで続くのか、ひょっとして崩壊する可能性も結構あるんじゃないかと感じたりもしています。


事務所で相談を受けるとき、たまに「先生は、厚木弁護士会ですか?」と質問されます。
最近では、もう面倒なので、「(横浜も厚木も格好良さでは)似たようなもんですよ」と答えるようになってきました。「横浜弁護士会と書いて、厚木弁護士会と読むんですよ」などと適当に答えるようにもなってきました。
もちろん、横浜弁護士会のパンフレットを相談室の机に挟んでありますが。

さて、神奈川県民のみなさんは、この問題を気にしているのでしょうか。


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2012/09/19(Wed) | 雑談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新スタッフの歓迎会「サムライロック」
弁護士石井琢磨です。

新しいスタッフの歓迎会で、本厚木駅から徒歩3分の「サムライロック」というお店に行って来ました。
http://tabelog.com/kanagawa/A1408/A140802/14009554/

新スタッフに、歓迎会をするので、好きな食べ物を質問したら、
「くだもの」という回答。

「厚木」と「果物」でいろいろ調べていたら、
梅酒・果実酒専門ダイニングとして、「サムライロック」にたどり着きました。

まあ、果物好きなら、果実酒好きでしょ。


弁護士とは、不自然なものにツッコミを入れるのが仕事の一つ。
このお店も、色々とありました。

1 ギャップ多すぎ。

店名の「サムライロック」 店内には刀が展示。侍っぽい内装。
サムライロック



明らかに日本男児がターゲットなのかと思いきや

梅酒・果実酒専門と謳っている
一番のオススメメニューは、ふわふわオムレツ
昼間は生パスタ専門店

と女性がターゲットっぽい。

注文聞かれた際に、「なんでサムライロックって名前なんですか?」と聞いたら、
日本酒ベースのカクテルの名前だそうです。


2 シロコロが食べられる


そうです、メニューによると。
私たちが行ったときには、なかったけど。


3 各テーブルにiPad

案内されたテーブルに行ったら、壁にiPadが取りつけられていたので、これはiPadでメニューを注文するのか?
とワクワクしたら、全く関係ありませんでした

サムライロック



テレビを持っていない田中弁護士が延々とゲームをやり始めました。
まあ、飲んでいるときに話題に出たものを気軽にネットで調べる、という用途のようです。

iPadを注文に使わないので、口頭で注文を伝えると、

メモを取っていない。

目の動きを見ると、何らかのタグをつけて記憶をしているようです。


これは挑戦するしかあるまい、という気持ちにさせられ、いつもより多量に料理を注文してみました。

「ふふ、おぬし、全て覚えられるかな?」

「まだまだですよ」

という侍同士のやりとりです。


心配性の伏木弁護士から

「そんなに頼んで食べられるんですか?」

というコメントがありました。


「大丈夫だ。ヤツの記憶術は不完全だ。頼んだものの8割程度しか来ないと思っておけばちょうどいい」


頼んだメニューが全て届いたら、記憶術のコツを聞き出そうと思っていたのですが、
残念ながら、大山豆腐など、一部、来ないものもありました。
届いたのは予想より多い9割程度と言ったところです。
お腹いっぱいなので、誰もツッコミ入れず。

侍対決は引き分けに終わりました。



楽しみたい方はぜひ行ってみて、思いっきり注文してみてください。
http://tabelog.com/kanagawa/A1408/A140802/14009554/



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2012/09/17(Mon) | 厚木の話 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『銀座の教え』と自己破産
99%の新人が3ヶ月で知性と気配りを身につける銀座の教え



弁護士石井琢磨です。

『銀座の教え』の著者である日髙利美さんの話を聞いてきました。
26歳で銀座のクラブのオーナーになった方です。
あ、話を聞いたのは銀座のクラブではなく、真面目な場所で、ですので。念のため。

彼女によれば、人が苦境のときに力になることが縁を育てるために大切だとのこと。
調子のいいときには、多くの人が寄ってくる。
しかし、調子がわるいときには、人が去っていく。そこで力になることが本当の縁を生み出す。

具体的なエピソードが印象的でした。

日髙さんがお世話になっていた銀座のママが自己破産し、お店を閉めることになったときのこと。
自己破産という残念な結果になったものの、日髙さんは、そのママが40年にわたり銀座という街に貢献してくれたことに変わりはないと考え、
だからこそ感謝の気持ちを伝えるために、閉店するお店に花を届けたそうです。

自己破産は別に人生の終わりではありません。
しかし、会社経営をして自己破産をすると、周囲の人が去っていくことも多いのが現実。
そのような落ち込んだときにフォローしてあげられる人が、いずれ他人に助けられるのでしょう。

日髙さんのお話は、人との縁というメインテーマ以外に、破産と罪悪感という点でも新たな気づきを与えてくれました。

経営者にとって会社を破産させることは、非常につらいことです。
多くの経営者は、大きな罪悪感を抱きながら破産を選択します。
ときにはその選択すらできずに命を絶つこと人すらいます。

もちろん、債務を切り捨てる以上、他人に迷惑をかけてしまうものではあります。

しかし、その会社が、そこにあったことは、社会にマイナスであったとは限りません。
雇用を生み出し、経済を活性化させ、納税し、社会に貢献した部分もあるでしょう。
ときには文化をつくったかもしれません。

最後の最後に債務超過という状態になった失敗。
これで全ての貢献が打ち消されるわけではありません。

失敗ばかりが脳に絡みつき、そればかり、マイナスばかり考えてしまう。

そうすると冷静な判断ができなくなってしまいます。
見切るべきところで見切れない。
事態を悪化させてしまう。
より多くの人に迷惑をかけてしまう。
身近な人、大切な人を巻き込んでしまう。失ってしまう。

罪悪感を抱くことは必要ですが、過去の貢献については誇りをもって欲しい。
その小さな誇りがあることで、また浮き上がれる、あらたな貢献を生み出せるんじゃないでしょうか。
逃げ出して、放り投げて、命を絶つなんて、もったいない。

経営がうまくいかず、罪悪感で決断できない人は、過去の貢献を思い出してほしい。
周りの人が、そんな状態になっているときこそ、過去の貢献に感謝し、花を届けてあげてください。




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2012/09/08(Sat) | 借金問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
媚びない人生
媚びない人生
媚びない人生




弁護士石井琢磨です。

『媚びない人生』という自己啓発チックな本を読みました。
その中に、印象的なフレーズがありましたので紹介します。

「普遍的な真実はない。社会的な真実があるだけ」

この本は20代の若者向けに書かれています。
社会に出る前に知っておいて欲しいこと。

世の中に出回っている真実とは、その社会で大多数の人や権威のある人が決めたもの。
それをその社会の構成員が受け入れているに過ぎない。

社会的な真実は、社会の数だけあるのです。

つまり、真実は、動く。変わる。

この文章の「社会的な」という部分を、「法的な」「裁判的な」に置き換えると、そのまま裁判の現実になります。

裁判で自分の考えている真実が明らかになると思ってはいけません。

「裁判官なら真実が何かわかってくれるはずだ!」

いやいやいや。

そこには、法的な真実があるだけです。

裁判に期待できるのは、普遍的な真実ではなく、法的な真実。

それは裁判所に出された枠組みのなかで、出された証拠から、担当裁判官が認める真実。

こんなものですから、動いたり変わったりしますよね。

一審と二審でちがう結論が出たり、再審で何十年前の法的真実が覆されたりするわけです。


最後に本書からもう一つ引用しておきます。

「社会的な真実の持つうさん臭さを理解すると同時に、自らで社会的な真実を構築する力を手に入れることである。それは、自分らしい人生を生き抜くための大きな武器になる。」

ここも言葉を置き換えてみると興味深い。

「法的な真実を構築する力を手に入れること」とはなんでしょうね?


裁判なら自分の考えている真実が明らかになるはずだ、と期待してしまっている人は、ぜひ考えてみてください。


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2012/09/02(Sun) | | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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