路上からできる生活保護
生活費に困り、路頭に迷って犯罪行為に及んだ。

そんな刑事事件の被疑者・被告人を何人も見てきました。



「生活保護を受けることは考えなかった?」

と質問をすると、

生活保護の制度を知らない人もいますが、実際に福祉事務所に行って断られたという人も

かなり多いのです。



断られた理由も、「若いんだから働ける」「住所がないから無理」などというもの。





『路上からできる生活保護申請ガイド』を読みました。

路上からできる生活保護申請ガイド―生活保護申請書付
路上からできる生活保護申請ガイド―生活保護申請書付






この冊子には、福祉事務所で、そんなセリフを言われたときの対処法が書かれています。

これなら自分だけでも申請できるでしょう。



『路上から~』となっていますが、家はあるけど生活が大変、ネットカフェに泊まっている、などの人にも役立つ内容です。



発行元は ホームレス総合相談ネットワーク

http://www.homeless-sogosodan.net/



こういう本を活用して、路上生活からまともな生活をできる人が増えるようになれば、

自分を安く売って銀行口座を作るための名義を貸すような人が減るでしょう。

詐欺の道具が減ることでしょう。



ちなみに、生活保護の中身には、日々の生活費の扶助だけではなく、医療扶助や出産扶助などもあります。

NHKの受信料も免除されるそうです。



先日、自己破産手続きとった方で、生活保護を受けることができた方がいます。

若干の年金収入があるため、生活費としての扶助はほとんどないのですが、「医療扶助やNHK受信料が免除されることで生活できそうです」と喜んで電話してきてくれました。



生活に窮して、変な行動を起こしそうな人が周りにいたら、ぜひ教えてあげてください。





ただし、最近、この制度を悪用し、生活保護受給者からお金を奪う悪質な業者も増えてしまっています。

http://www.asahi.com/national/update/0620/OSK201006200038.html



そういう業者が存在していることで、本当に必要なところに行き渡らないことがあるのです。

制度を悪用すると、処罰を受ける。



うまく国のお金がまわるシステムを作るには、どうすれば良いのでしょうか?





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2010/06/30(Wed) | 借金問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
預金口座を作るのが面倒になるかもしれないニュース
本日の日経新聞に

政府の有識者懇談会が、銀行預金口座開設の際に、、

「取引目的を申告することを顧客に義務付ける制度の導入」「本人確認も運転免許証など顔写真入りの証明書類を使い、より厳格にする方向」

で話を進めているという記事が載っていました。





いつも破産管財人名義の口座を作ってきた銀行で、先日、突然、初めて

「この口座を作る目的は何ですか?」

と聞かれて驚きましたが、この話が関連していたのかもしれません。





最近、生活保護受給者が転売目的で口座を開設したとして、詐欺容疑で逮捕されたというニュースがありました。

http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1006240066/



不当な目的での口座開設が多いということです。そして、それは悪用される。



『職業振り込め詐欺』には以下の記載がありました。

職業”振り込め詐欺” (ディスカヴァー携書)
職業”振り込め詐欺” (ディスカヴァー携書)


「「まぁ写真がない健康保険証とかでも、生年月日が載ってるので、だいたい、そのぐらいの年代のやつを捕まえて、作りに行かせちゃいます」

 タカハシは、生活苦の人々の弱みにつけ込み、詐欺に使う携帯電話や銀行口座の名義人にしていた。不況の中、1万円ほどの報酬で名義を売る人は、ここには大勢いる」







詐欺事件などで使われる「大事な」道具の一つが銀行の預金口座です。

生活に困っている人から安く買うことで、首謀者が多大な犯罪利益を上げるという仕組みになっています。

それを規制する。

せめて、口座を開設する際に、顔写真の提示をすれば、「住民票の写しなら何とか提示できる」という路上生活者が口座を開設して転売するということは減るでしょう。



口座を作るのが面倒になる、という声もあるでしょう。

しかし、詐欺事件を減らすには、使われる道具を手に入れるためのコストを上げるのが有効です。

コストを上げるには、他の人も面倒を受け入れる、自分を安く売る人間を減らすなどの方法があります。

格差が解消せず、自分を安く売ってしまう人たちがいる以上、多少面倒なことくらいは受け入れなければならないのです。







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2010/06/29(Tue) | news | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
電話番号の裏づけをとる
ほんのむかし、架空請求が多発した時期がありました。



相模川沿いに住んでいたセントさんの家にも、裁判所からの手紙が来ました。



セントさんは同居していたお兄さんに相談。

「にいちゃん、裁判所からお金払えって手紙が来てるよ。払わなきゃいけないの?」



あー、お前、去年、裁判所で自己破産をしたよな。そのときの予納金とやらが未払いだってさ



「未払いなんてあったかな、ほら、最近、架空請求ってニュースで聞くよね、あれじゃないのかな」



じゃあ、確認のため、裁判所に電話してみよう



2人は、手紙に書いてあった電話番号に連絡してみました。



はい、裁判所です



「ああ、こちらは裁判所ですか?手紙が届いたんですけど、払わないとダメなんですか?」



はい。そちらは、あなたの情報を官報に載せるために必要な費用だったんですよ。しっかりとお支払いくださいね



「これ、架空請求じゃないですよね?」



ええ。大丈夫ですよ。うちは裁判所ですから



「ですよね~」



念のため、ご住所、お名前、電話番号をお知らせいただけますか?お支払いいただけるということで、請求書が届かないようにしておきますから



「はい。相模川の・・・」



セントさんはお金をだましとられました。予納金はすでに支払ってあったのです。さらに、その後、セントさんの家には、たくさんの詐欺業者が連絡してくるようになり、セントさん兄弟は引っ越さなきゃいけなくなったとか。







最近、国民生活センターに寄せられた相談。

http://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/sn-20100609.html



国民生活センターの名前をかたって、詐欺や悪質商法の被害情報を集めている業者がいるようです。



そこに寄せられた声を引用します。

「国民生活センターと名乗って、「消費者庁の担当大臣が未公開株の被害者を救済する法案を通した。自分たちはその手伝いをしている」等という電話があった。自分は実際に数社の未公開株を購入している。連絡先として国民生活センターの電話番号を伝えられたが、この業者は本当に国民生活センターと関係があるのか。」



「国民生活センターと名乗って、「逮捕された業者が持っていた契約者リストを財務省が手に入れた。財務省からの依頼で調査をしている」等という電話があった。念のため、電話番号を聞いてかけなおしたところ、国民生活センターに繋がった。自分は、以前、FX取引で被害にあったことがある。本当に国民生活センターからの連絡だったのか。」







いやいやいや。



詐欺業者が教えて来た電話番号に連絡してつながった、って、その番号自体が虚偽ですからね。国民生活センターにつながった、って信じてしまうのは危険です。

この声の方たちは、別ルートで最終的に国民生活センターに問い合わせができたから良いですが、信じちゃっている人がいるかもしれません。



何年も前に裁判所を装った架空請求が多発し、その際、架空請求の封筒に書いてあった電話番号に連絡して、裁判所につながったと勘違いされている方がいました。



その番号自体が虚偽ですからね。



電話がつながるか確認するなら、信頼できる別ルートで電話番号を探して来なきゃダメですよ。電話帳なり、ホームページなりで調べて確認してください。





ちなみに、裁判所からのホンモノの通知を架空請求だと無視し続けていると、判決が出て財産が差し押さえられたりする危険もあるので、注意。

最近は、貸金業者から訴訟を起こされるタイミングが早まっているそうで、訴訟が増えています。ニュースにもなっています。

http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010062101000177.html

ホンモノの場合には、しっかり対応してください。







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2010/06/23(Wed) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
察知力の衰え?

先日、FIFAワールドカップの日本対オランダ戦を家で観ました。



家族の目撃証言によると、私は、ストレッチをしながら観戦していたらしいのですが、

中村俊輔選手が途中交代で出場したタイミングで急に正座したらしいです。自覚なし。



オシム元監督が体調を悪くしてから、日本代表戦すら観戦できていなかったので、今の俊輔選手や日本代表がどんな状態なのかわかりませんが、オランダ戦での俊輔選手は、素人目にも周囲とマッチしていなかったように見えました。



察知力 (幻冬舎新書)
察知力 (幻冬舎新書)




察知力が衰えてしまったように見えてしまい、チームの敗北よりも、そちらの方が悲しかったです。以前の方が判断力、プレーのスピードは速かったように感じます。





悲しいものですが、人の判断力は、いずれ鈍るもの。



スポーツのような極限状態に限らず、日常の判断力も鈍っていくものです。

人は弱っていく。弱った人は狙いやすい。

だから、契約についての判断力が弱った高齢者が悪質商法の被害を受けやすい。

契約についての判断力が身についていない若者が悪質商法の被害を受けやすいのも同じ理由。

弱者が狙われる。



サッカーだけではなく、社会でも同じです。



まず大事なことは、弱さを自覚することです。それすらできない場合は、周りのフォローが必要です。





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2010/06/21(Mon) | 雑談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
借りられないからヤミ金から借りるという発想
18日から総量規制が始まります。



収入の3分の1までしか借りられないという規制です。

住宅ローンや銀行からの借入れは除きますが、消費者金融、クレジット会社などからのキャッシングは対象になります。



この調査のため、一定額以上の借金をしている場合には、収入証明を貸金業者に提出しなければならなくなります。

配偶者の収入をあてにした借金の場合には、配偶者の同意も必要になってきます。





要するに、一定額以上、借入がしにくくなったということです。

現在、この3分の1ラインを超えてしまっている方は、追加融資が受けられなくなるということです。

借りては返してと繰り返していた方は、借りられないため返済に行き詰まることになってしまいます。





借金が返せないという苦しい状態になったとき、気をつけなければならないのが、状態を悪化させてはいけないということ。





苦しい状態につけこんで、詐欺業者やヤミ金業者が勧誘してくる可能性があります。



ショッピング枠を現金化するなどと言って、商品を購入させて騙し取っていくという事件は多数発生しています。



消費者金融から借りられないからといって、ヤミ金業者に手を出したら、破綻します。

ここでいう破綻は、あなた自身の経済的な問題だけではなく、仕事や家庭の破綻も含みます。

私はヤミ金に手を出した人を多数見ていますが、1業者からの借入だったつもりが、あっという間に何社にも増えしまう人がほとんどです。返済日が近くなると、他のヤミ金業者から電話がかかってきて、勧誘されるのです。その繰り返し。あなたの連絡先は、別の業者に流されているわけです。

法律的には、ヤミ金業者からの借金は違法性が高いため返す義務はないとされていますが、実際には、法律を無視した存在。職場や家族に何度も督促の電話をかけてきます。クビになる人もいますし、家族から捨てられてしまう人もいます。

借りるときにだけ優しいソフトヤミ金なる業者もいるそうですが、督促は厳しいです。





万一、臨時収入があって、ヤミ金業者からの借金が返せたとしましょう。

その後、あなたの連絡先は他のヤミ金業者にまわります。しばらくすると、ヤミ金業者から連絡が入り、「もう1回借りてよ」「つきあえよ」などという勧誘がおこなわれます

そして結局破綻するということになってしまいます。



ヤミ金業者から借りるというのは、最悪の選択肢だと考えてください。



報道で、総量規制が施行されたら何パーセントかの人はヤミ金から借りると回答したという話を聞きました。借りた後の実態をわかって回答しているのか疑問です。破綻は必至です。



ヤミ金業者から借りることは、単なる逃げです。

逃げようと考えていると、普段なら信じないような騙しを信じ込んでしまうこともあります。



「3分の1までしか借金できませんよ」というこの総量規制は、逃げないで現状をみなよ、という国からのメッセージです。

現状をみれば、所詮はお金の問題ですから、きっと解決できます。





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2010/06/15(Tue) | 借金問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『Q&A過払金返還請求の手引 第4版』
『Q&A過払金返還請求の手引 第4版』を買いました。

Q&A過払金返還の請求の手引―サラ金からの簡易・迅速な回収をめざして
Q&A過払金返還の請求の手引―サラ金からの簡易・迅速な回収をめざして



定価4100円(税別)とお高めですが、裁判例が入ったCDも付いていますので、こちらを目当てに買ったものです。

消費者に有利な裁判例は、各種ルートから集めていますが、どうしても漏れてしまいます。
そういった裁判例をフォローしてくれるものとして書籍はまだまだ重要です。


すでに第4版となっているこのシリーズですが、前回の第3版からの変更部分を見ると、時代の流れを感じます。
法律的な話では、新しい判例も出ていたりするので、その部分の変更はあります。

しかし、驚いたのが2箇所
「危険な大量宣伝事務所-悪質事務所の見分け方」
「過払金の徹底回収-差押えと動産執行」
という部分です。


「危険な大量宣伝事務所-悪質事務所の見分け方」

一部の事務所の過払金回収の処理が問題視されたため、日弁連では債務整理事件処理に関する指針というものを出しました。これを反映した【悪質事務所の見分け方】チェックリストが載っています。

このシリーズは、一部マニアックな理論も展開されています。章ごとに「本人」向けというような読者対象の記載はあるのですが、どちらかというと専門家向けなのだろうと感じています。お値段も含めて。

そういう本に、チェックリストを載せた趣旨には、一般の方が悪質事務所に引っかからないためという趣旨のほかに、このチェックリストに当てはまる事務所は早急に軌道修正せよ、というメッセージも含まれているのではないかと感じます。



「過払金の徹底回収-差押えと動産執行」

過払金に限らず、裁判を起こして請求が認められると判決が言い渡されます。
ところが、相手がこれに従わない場合もあります。その場合には、財産を差し押さえる強制執行手続をするしかありません。
今回の第4版では、この部分が加筆されました。
加筆されたということは、ニーズがあるということ。

つまり、裁判所が過払金を払いなさい、という判決を出しても、払ってこない業者が増えているということですね。だから差し押さえる必要があるということです。

うちでも差押えは何件もやっていますが、銀行預金口座に残高がなかったり、差押えが何件も競合しているということもあります。

差し押さえても回収できない場合、民事執行法上は「財産開示」という手続があります。
他の財産を開示せよ、と裁判所が命じる手続です。
うちの事務所でも、某貸金業者にこの手続をしてみましたが、無視されてしまいました。
ただ、事件に多少の進展はあったので、まったく効果がないわけではない、という程度の意味はあるかもしれません。
その他にも色々と試してみています。


このように、一部の業者に対しては、過払金が認められるかどうか、ではなく、回収できるかどうか、が重要になってきています。
実際に民事再生手続をとった業者も出てきています。
一部の弁護団や事務所では、過払金を返さない業者に対して債権者として破産申立をするという方法までとられているようです。


何年後かに出されるかもしれない第5版では、「徹底回収-返還できない業者の破産申立」や「業者が倒産した場合の債権届出の書き方」などの項目が追記されるかもしれませんね。その際、「危険な大量宣伝事務所-悪質事務所の見分け方」の項目は、必要性がなくなり、削除されていれば良いと願います。

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2010/06/11(Fri) | 過払い | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
温泉に出資する
あなたが良く行く温泉旅館がありました。

それはステキな温泉。

ある日、あなたは、その旅館から申出を受けました。



「うちの温泉に出資しませんか?」と。



50万円出資してくれたら、5年後に45万円を現金で返す。

5万円は温泉のチケットとして渡す。温泉に使って。

そのほかに、年間6万円分のチケットを渡す。温泉に使って。

これらのチケットは、もし使わなければ、5年後に額面の70%でキャッシュバックします。



あなたは瞬時に計算する。

5年間でチケット6万円分×5=30万円+最初の5万円、合計35万円分のチケット。

5年間で35万円分温泉旅館に泊まるとすると、50万円を払って、

45万円の現金+35万円チケットの80万円の効果が得られる。30万円オトク!

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もし全てキャッシュバックを受けたとしても、35万円分のチケットの70%が現金になる。35万円×70%=24万5000円。この場合でも50万円を払って、

45万円の現金+24万5000円のキャッシュバック、合計69万5000円の効果が得られる。19万5000円オトク!と。

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どう転んでもオトクだ。預金に預けておくよりよっぽど良い。









相手が潰れなければね



相手にお金を渡すということは、最悪の場合どうなるか、それを考えておく必要があります。損得を計算する場合でも、相手がお金を持ち去る可能性、旅館の経営がうまく行かなくなる可能性、いろんな可能性を考えて決める必要があります。

出資に限らず、お金を渡す場合には、損得だけでいっぱになった自分の頭を一回離れることが有効です。



さらにお金の動きを見る。相手がなぜ、そんな出資を求めてきたのかを考えましょう。

お金が必要だったからですよね。



相手が潰れた後には、冷静になって色々と考えられるものです。

これを最初の段階でやりましょう。





ちなみに、出資法では

「何人も、不特定且つ多数の者に対し、後日出資の払いもどしとして出資金の全額若しくはこれをこえる金額に相当する金銭を支払うべき旨を明示し、・・・出資金の受入をしてはならない。」と決められています。



相手が法律に違反している場合には、それだけ危険度が高いということです。









金額や比率は違いますが、先日からニュースになっている岡本倶楽部の出資金も似たような手法でお金を集めたとされているようです。



既にお金を集めた業者は破産を申し立てられているとのこと。



東京の弁護士会では被害者説明会を開く予定だそうです。

http://niben.jp/info/event20100607.html






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2010/06/08(Tue) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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