感覚の麻痺
先日、裁判所に行くために電車に乗ろうとしたところ、パスモを忘れていることに気づきました。

あわてて現金で切符を購入しました。



切符を購入するという行為自体、久しぶりでした。現金を使って電車に乗っているのだと実感させられました。



私は、パスモができて以来、便利なので、使い続けています。

パスモができた当初は、現金を何千円かパスモに積み立てて、なくなってきたら再度積み立てなければなりませんでした。

今では、クレジットカードを利用してオートチャージ機能をつけています。これにより、残高が少なくなってきては、自動的にクレジットカードから補充されます。



現金を積み立てる行為すら不要になったのです。



今回、久しぶりに現金を使ってみて、自分がお金を払って電車に乗っているという感覚を忘れていたのではないかと気づかされました。

感覚が麻痺してきているのかもしれません。





クレジットカードを使って買い物をしているうちに、現金を使っているという感覚が麻痺してしまい、いつのまにか多重債務に、という人を仕事柄たくさん見てきています。



感覚が麻痺するというのは怖いもの。



私は、クレジットカードにしても、Amazonなどのネットショッピングでは便利なので使っています。

結果、1ヶ月でAmazonから10万円以上の請求が来たりして、ちょっと驚いたりします。

現実の本屋で、10万円分も本を買えと言われたら、重そうなので躊躇してしまいそうですが、便利なネットでは重さがないので、制約なく買う。



これからさらに、色々なものが電子化されていくことが予想されますが、利便性と引き換えに失うものもありそうです。



感覚の麻痺には気をつけないといけません。



たとえば、先日記事にした100万円を一瞬で確認する方法

実験結果は微妙でしたが、もしあれが本当に正確な方法だとしたら、正確な方法だとして流通していったら、悪用されることもあり得ますね。

何枚か抜いてもバレない帯を作る人が出てきそうなものです。

そして、だまされて気づく。便利な方法を採用していたために、その方法が正確だと思い込んでしまった、現金の確認をすべしという感覚が麻痺していたと。



みなさんも感覚が麻痺しないよう気をつけてください。





ちなみに、先日、父親から、「ついに文明の利器を手に入れたぞ。何だと思う?」と見せられたのが、パスモでした。





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2010/05/29(Sat) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
試してみた。100万円の帯付き札束がきっちり100万円あるか確認する方法

先日、不動産を売るという仕事をしてきました。

売ったので代金を受け取ります。

渡された札束を数えるという作業を久しぶりにおこないました。



その札束には銀行の帯がついていました。

銀行の窓口で100万円をおろすと、帯付きの束で渡されるでしょう。あの札束です。



何年か前に、裁判の和解の場で、200万円の和解金を相手の弁護士に渡すことがありました。

小心者の私は、預かった200万円を一回預かり金口座に入れて、裁判所の近くのATMでおろして、相手の弁護士に渡しました。すると、相手の弁護士は「帯ないの?帯がついていれば、いちいち数えなくて良いのに」とグチをもらしました。



しかし、ナニワ金融道という漫画には、貸金業者が何百万(か何千万だったか)のお金を貸すときに、帯付きの札束から1枚抜き取って、「借主はいちいち数えないからばれない」趣旨の発言をしているシーンが出てきます。



その印象があったので、今回の不動産売買でも、帯付きの札束を1枚1枚数えて確認しました。時間もかかるし、手も疲れますが、仕方がないです。





という話をツイッターに書きました。



不動産売買の決済で、久しぶりにお札の枚数を数えました。帯付きの札束でも数える。数年前に、裁判上の和解の場で現金を相手方弁護士に渡したところ「帯付きだったら、数えなくても良いのに・・・」と言われたことがあります。less than a minute ago via HootSuite









すると、意外に反応がありました。



そのなかに、このような発言をしてくれた方がいました。

束の真ん中の1枚を半分位抜いてそれをつまんで持ち上げられたら100万、足りないとバラバラになると RT @lawyerhalu: 私もあります! RT @KTetsuji: 帯付きで少なかった経験あります RT @tkbei 数えます RT @takuma141less than a minute ago via movatwitter





本当に?

一瞬で100万円あるか確認できたら、それはラクですね。



こんな方法があるのかネットで調べてみると、とあるブログに

http://keiko-shiatsu.jugem.jp/?eid=68

「札束の中から一枚をつまんで下の手を外して札束を揺らす。100万円きちんと揃っていると札が落ちないのだ。」という記載もありました。

試してみる価値はありそうです。





さっそく銀行で100万円の札束を受け取ってきました。

最近、過払金を回収してお客様にお返しする際、銀行振込ではなく、現金で受け取りたい、と希望されることが多いです。

100万円を超えるお金を現金で持ち帰るなんて大丈夫か?と心配になりつつも、希望されるので、現金でお渡しすることもあります。



今回も、現金でお返しする予定があったので、預り金口座からお金をおろす際に、わざわざ窓口で受け取ってきました。



その際、銀行の窓口の女性に聞いてみました。

「これって、一束100万円あるかすぐに確認する方法ありますか?」



女性はあわてて

こ、こちらで数えた方がよろしいでしょうか

と言いました。



「いや、疑っているわけじゃなくて、この帯がついている100万円の束を一瞬で、100万円あるかのか、ないのか確認する方法があるって聞いたのですが、そんな方法ないんですかね?」



ないです

とあっさり否定されました。



やはり噂は噂に過ぎなかったのでしょうか。

事務所に戻り、お客さんに渡すまでの時間に、このお金を借りて実験をしてみました。



これがその動画。










うーん、微妙ですね。

たしかに、1枚抜き取った後に揺らすと、落ちることは落ちますが、確実か?と言われると、断言できないような落ち方である気がします。

なんどか実験してみて確かめた方がよさそうな印象を受けましたね。



機会があれば再度実験してみて、精度を確認したいと思います。



ちなみに、ふだん、法律事務所には現金はほとんどありません。うちの事務所には、セコムから請求されている費用より少ない現金しかありません。狙わないでください。





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2010/05/26(Wed) | 雑談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
振り込め詐欺と合い言葉

いま、振り込め詐欺撲滅月間なんだそう。



手口がこれだけ報道されているのに、なかなかなくならない詐欺形態。

警視庁では、家族だけ分かる合い言葉を決めておきましょう、と伝えています。



オレオレ詐欺が報道された当初から、合い言葉を決めておこう、という話はされていました。

我が家も決めた記憶がありますが、何が合い言葉だったか、さっぱり思い出せません。



警視庁のサイトでは、電話で合い言葉を聞いたときに

「  「慌てて忘れた」、「そんなことより」、「今、それどころではない」等と言って合言葉よりも、自分の言いたいことを優先させるときは、ためらわず電話
を切りましょう。それは、十中八九「振り込め詐欺」と考えてよいでしょう。」

とされています。



うーん、私は、いざというときに電話では助けてもらえないでしょうね。



合い言葉について、警視庁では

「 犯人は、同級生名簿等を入手して、住所や電話番号、家族の名前を知っている可能性がある
で、そのような情報だけで信じることのないように、

 ・ 結婚記念日

 ・ 旅行の思い出

 ・ 好物、嫌いな食べ物

など、学校名簿、会員名簿等に公開していない事実を選びましょう。」

とされています。

両親の結婚記念日を最近になって覚えた私は、やはり助けてもらえなさそうです。



合い言葉、というと、浮かんでくるイメージは、戦争中のアジトに入るシーン。

敵がアジトに入ってきたら大変ですから、合い言葉は機密情報。絶対に漏らしてはいけない。忘れてもいけない。それくらい重要なもの。



家族というコミュニティに、詐欺集団は電話という武器を使って一瞬入り込み、お金を奪って逃げていく。侵略戦争ですよ。グラハム・ベルも、電話がこんな侵略に使われるとは予想していなかったでしょう。きっと嘆いています。



知人のお母さんが、振り込め詐欺の被害に遭いそうになったとのこと。

彼女は、銀行の窓口で「振り込め詐欺じゃないですか?」と警告されたのに、とにかく振り込もうとしたそうです。銀行員が何度も、「この口座は怪しいから」と伝えても、振り込もうとしたそう。もはや洗脳されているような様子です。



電話だけで洗脳してしまう。それくらいすごい侵略だと考えておいた方が良さそうです。



それくらいすごい侵略なのだから、合い言葉くらい覚えておけという話です。合い言葉を忘れたら助けてもらえないと覚悟しなさい、ということです。



このような社会では、まず疑う、ということが大事になってきます。1分1秒を争って大金を振り込まないといけない事態なんて、そうはないですから、疑っても多分大丈夫。

まず疑うなんて、嫌な社会だという声もありますが、仕方がないのです。今は戦時中だから。



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2010/05/24(Mon) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「売れる可能性があるから広告出しませんか」という勧誘

遠方の猫山という山に山林を持っていた小林さん(仮名)。この山林を売りたいとずっと思っていました。



そんなときに、ある業者から連絡が入りました。



小林さん、あの猫山の山林持ってますよね。うちで売りに出しませんか?



「え?売れるんですか?」



あの猫山の近くまで、道路ができてるんですよ。あの山林にも影響が出ますよー。近くには家も建ち始めています



「そうなの?知らなかった。で、猫山の山林は売れているんですか?」



ぼちぼちね



「じゃあ、売りに出そうかな」



任せて下さい。でね、売るには先に測量しなきゃいけないのよ。あとインターネットで広告出すから、申込書書いてね



というわけで、小林さんは、

山林の測量をするという契約

山林を売りに出す広告の契約

という2つの契約をしました。



ところが、この山林は、市街化調整区域内、砂防法の適用、給排水設備が整備されていない、などの事情により、市場で売却することは困難であったという話。



こんな感じの事例で、小林さんは、消費者契約法により、2つの契約を取り消すと主張し、これが認められたという裁判例(名古屋地方裁判所平成21年12月22日判決、消費者法ニュース83号)があります。





このような勧誘で、測量や広告の契約をさせることが、原野商法の二次被害で問題になったことがあります。

もともと価値のない原野等を買わされた被害者。

数年後に、別の業者から、「あの原野売れるよ」などと言われ、測量したり、売りに出したり、管理してもらうなどの費用を払ったけど、売れなかったという問題。二度目の悪質商法です。

騙された人は、もう一度騙されやすい

なぜかというと、一つは、騙されやすいという性格。もう一つは、騙された人は、騙された問題について冷静さを欠いていて、損を取り戻そうとするから。

騙されて買った原野が売れるなら損が取り戻せる、と思いこんでしまい、自分に都合よく情報を集めてしまう。

このような二次被害の相談は、今でもたまにあります。





今回の裁判例は、このような二次被害の場面でも使えそうな消費者契約法についての一つの判断をしています。



消費者契約法では、契約の重要なことについて、事実と違うことを言った場合には、その契約をなかったことにする(取り消す)ことができる、と書かれています。



じゃあ、契約の重要なことって何よ?

というのが、色んな裁判で問題になっています。



重要かどうかって曖昧ですね。



法律上は、

「重要事項」とは、消費者契約に係る次に掲げる事項であって消費者の当該消費者契約を締結するか否かについての判断に通常影響を及ぼすべきものをいう。

 一 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの質、用途その他の内容 二 物品、権利、役務その他の当該消費者契約の目的となるものの対価その他の取引条件



と書いてありますが、やっぱり曖昧。



結局、ケースバイケースの部分もあるのです。





そんななかで、今回の裁判例は、測量や土地を売るための広告契約をするにあたって、その土地がそもそも「売れる可能性があるの?」という点に関する事実は、「用途その他の内容」だから重要ですよ

と判断したものです。



事案としては、2つの契約とも動機として錯誤があるから無効だとも判断しています。



原野商法二次被害の場面で使えそうな論理です。





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2010/05/20(Thu) | 消費者問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
借金の原因はマネー・ストーリーだった?
ほんのむかし、あるところに、タマニ・ババンさんという人がいました。



タマニさんは節約をしているのに、たまにお金をババンと使ってしまいます。

ある日もツイッターを見ていたら、みんなが買っている、ipandaというマシンを欲しくなってしまいました。

ツイッター上では、みんながみんな「欲しい!」と言っていたので、タマニさんも欲しくなってしまったのです。



ipandaは高価なマシンだったので、タマニさんの貯金では買うことができませんでした。

しかし、どうしても欲しいタマニさんは、クレジットカードを使ってリボ払いで購入。



ipandaを持って家に帰ったタマニさん。箱を開けてみるものの、自分がこのipandaを本当に欲しかったのか、わからなくなってきました。

これを手に入れれば楽しい生活が待っているはずだったのに。



「なんで私はこんなものを買ってしまったんだろう・・・」とタマニさんは自分がイヤになりました。



実はタマニさんの人生はこの繰り返し。





クレジットカード会社からの請求書が来ても、開きもせずに、見えないところに隠してしまいます。



こんな生活を続けていたタマニさん。何年も借金を返していたのですが、高利のため借金だらけになってしまい、生活費も足りなくなりました。

弁護士に頼んで、個人再生手続を使い、借金を減額。

これで一安心です。



あとは、減った借金を返し、収入の範囲で暮らしていくだけ。



めでたしめでたし。





後日談。



タマニさんは、以前にも増して節約に励んでいました。

電気代がもったいない、と言い、使わない家電のコンセントを抜いたりもしています。



そんなある日、タマニさんの親友が「俺、自転車はじめたんだ。タマニも一緒にやらないか?」と誘ってきました。

聞くと、自転車というのは、普通に乗るだけではなく、山などに走りに行く本格的なものだそうです。高いものでは、軽自動車が買えるくらいの値段がします。



タマニさんはどうしても自転車を欲しくなってしまいました。

そういえば、最近読んだビジネス書にも、自転車に乗れば移動と健康の両方を得られると書いてあったような気がします。これはきっと投資だ!と自分に言い聞かせました。

タマニさんは、節約で貯めた貯金と個人再生手続で積み立てた返済資金を使って自転車を購入。



家に帰ったタマニさん「なんで私はこんなものを買ってしまったんだろう・・・」と自分がイヤになりました。





おしまい







『「お金」のシークレット』という本を読みました。



「お金」のシークレット―人生を変える“感情”と“お金”の法則
「お金」のシークレット―人生を変える“感情”と“お金”の法則







お金との付き合い方には、人それぞれに物語がある、マネー・ストーリーがあるという話です。

お金の使い方、お金での失敗は、小さい頃から積み上げられたマネー・ストーリーによるもの。



このマネー・ストーリーを変えないと、目先の借金をなくしても、同じことを繰り返してしまうのです。



「カード破産をしかけてカウンセリングを受け、立ち直ろうとしていたジェニーという女性がいた。しかし奇妙なことに、負債からほとんど抜け出すというときになって、またもや彼女は無理な買い物をして赤字を出すようになった。そしてまもなく、新たな負債の山に飲み込まれてしまったのである」



借金問題を解決するだけではなく、マネー・ストーリーを書き換えなければならないのです。

そして、このマネー・ストーリーを書き換えるということは、お金に対する考え方や感じ方を変えることになるので、最初は違和感がある、不安があるということ。

それを乗り越えることが必要です。



神奈川県内のある裁判所では、自己破産手続の免責審尋(裁判官面接)で、弁護士から、出席している複数の破産者に対して、アドバイスを求められることがありました。

「ヤミ金には手を出さないように」

「家計簿をつけた方が良いです」

「収入の範囲内で生活してください」

「いざというときのために一定額の貯金を」

などというアドバイスがよく言われていましたが、むしろこのマネー・ストーリーの話をすべきだったと考えさせられました。





借金問題の解決に新たな視点を与えてくれる一冊でした。





「お金」のシークレット―人生を変える“感情”と“お金”の法則
「お金」のシークレット―人生を変える“感情”と“お金”の法則





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2010/05/17(Mon) | 借金問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
予防

いろいろな問題って、予防できればそれに越したことはありません。

法律問題もそう。



先週、消費者問題で弁護団を作って対応していた詐欺事件に区切りがつきました。



消費者問題における多くの弁護団事件は、被害者がたくさんいて、一人の弁護士だけでは、事情を聞き取れないから、みんなで対応しましょう、というものです。

弁護士も何人も集まるので、勉強になることが多いです。



今回の事件は、私が弁護士になって間もない頃から対応していた事件でした。

事件の対応を始め少し経ったころ、弁護団に依頼してくれた人の解決を最優先にするか、新たな被害発生の防止を最優先にするかという話が出ました。



当時の私は、目の前にいる依頼者の利益を最優先にすべきと考えていましたが、ベテランの弁護士たちは、新たな被害発生を防ぐという視点を重視していました。



詐欺をしている業者に十分な財産がないとき。

弁護団に頼んだ依頼者の被害金を業者に請求します。

業者はお金がない。

なんとか返還しようというときに、また詐欺行為を繰り返して、別の被害者から受け取ったお金で返還しようとすることがあります。

そうすると被害が連鎖してしまう。



今は、私も、被害発生の予防という視点を持って活動しています。



私がそのような視点を持てるようになる間に、社会も同じ方向に進みました。



悪質商法や詐欺に対しては、加害者だけではなく、その周辺に対しても規制をしていくことで予防しましょうという動きになっています。



この前の法律改正で、悪質商法に利用されやすいクレジット会社の責任が強化されました。

先日、「詐欺的なパチンコ攻略法の広告を載せた雑誌」をつくった雑誌社や広告代理店に対して、だまされた人に賠償しなさい、という判決がでました。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100512/trl1005122014010-n1.htm

詐欺やヤミ金で使われやすい銀行口座を何万円かで売却したということでも、逮捕勾留されるケースも出ています。



詐欺の周辺に位置するものを規制することで、予防しましょうという動きです。

社会がそのような方向に進んでいます。



自分は加害者とは別人格であるから関係ない、と思っていたのに、いつのまにか「周辺」にいた、ということが出てきます。

いつのまにか、「あなたも詐欺行為を防ぐべき立場にいたでしょ?」と言われることが出てきます。

そこまでしないと、詐欺行為が予防できない社会になってしまったのです。



規制、規制という社会を変えるには、予防しなくても大丈夫、ということになれば良いのです。

問題がなくなれば良いのです。問題をなくせば良いのです。







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2010/05/15(Sat) | 雑談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
夫婦ゲンカを持ち込まれる

先日、友人夫婦と飲んだとき、夫婦ゲンカについて、どちらが正しいかという相談を受けました。



事例

妻は、職場の飲み会費用を払うのに1000円札が1枚足りなかったので、夫に1000円札を持っていないか尋ねた。

夫は持っていた1000円札を妻に渡した。

妻は、1000円札を受けとるとともに、自分の財布に入っていた小銭200円を夫に渡した。



妻の言い分

これで貸し借りなしですよね?



夫の言い分

残り800円が貸しだろう



なんだ、この相談?



経済的な収支だけを見れば、夫が妻に対して残金800円を返せという権利を持つことになります。



最初、「この妻は、適当な理屈を付けて、800円を踏み倒そうとしているのだ」と思いましたが、どうやら違うらしい。



妻「私は、1000円を受けとった。財布に200円入っていた。それを渡した。これで終わりですよね?



ん?



妻「あれ?何かおかしいですか?私、1000円もらった。200円渡した。終わりですよね?それなのに、この人って、800円800円って騒ぐし、冷蔵庫にメモ貼るし。この人の言っていることおかしいですよね



適当な理屈すらない



それなのに、自信に満ちあふれている。



この自信は一体どこから出てきているのでしょうか。

私は、彼女に対し、そもそも話が通じるのか確認するため、一つの質問を投げかけました。



「今の話って、お金のやりとりの相手が、職場の人でも同じこと言う気?」



妻「そんなこと言うわけないじゃないですか



なるほど。

私は夫に答えました。

「奥さんが正しいから、ここは引き下がっておけ」



夫「ええええええ

妻「ほら、やっぱり



妻の主張は、夫婦間のルールに則ったものなのです。社会のルールとは違う夫婦間という狭い関係だけで適用されるルールを主張しているのです。

そんなもん、知るか。2人でやってくれ、という話です。2人で自由にルールを作れるのだから、周りには手が出しようがない。判断しようがない。どんな法律があるかわからないのに、裁判所は判決できないのです。



民法では、「夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。」と決められています(754条)。

夫婦間の約束事なんて、君たちで解決してよって話なのです。



「2人の間の話」となった場合、この夫婦の力関係を見ると、夫が引き下がっておいた方が無難に落ち着くわけ。



その代わり、夫には「このルールを前提に、ルールの中で闘えばいいんだよ。同じ事をお前がすればいい。1日800円の儲けを出して、毎日続けてみたら、800円×30日で月に2万円以上小遣いが増えるぜ。もしくは、このルールの限界を探るために、最初は800円、次は1600円・・・と少しずつ増やしていくのもありだな」と耳打ちしておきました。



ルールを知り、その中で全力を尽くす。それが法律家の闘い方。







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2010/05/11(Tue) | 雑談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
いらない物をつい買ってしまう

私の周りに、バーゲンセールに行っては、いらない物を買ってくる人がいます。



安いからといって、必要ないのに買ってしまう。

借金問題で相談に来られる方のなかにも、このように必要がないのにお金を使ってしまう人がいます。



私自身は、あまりバーゲンに行くことがないため、なかなかこの感覚がつかめませんでした。



ところが、物を手に入れる際に必要なものを「お金」から「時間」に置き換えたところ、よく実感することができました。





ビジネス書を読むとよく書かれているのが、「時間をお金で買いなさい」という主張。

刑事事件の国選弁護事件などでは、警察署などに行く際の交通費は出ますが、特急料金は出ません。しかし、自腹で特急料金を払って、時間を節約し、その時間をさらに有効に活用することができるのです。これが時間をお金で買うということ。





この話に関連して、先日、知人の整体師たちと飲んだときの話をします。



彼の整体院では、30分いくら、という料金設定をしているところ、彼は人が良いので「つい5分くらい余計にやっちゃうんだよね」と言っていました。

多くの人にとって、これはサービスですが、ときにはサービスにならないこともあり得るのです。



その場に居合わせた友人は「30分ピッタリでやって欲しいっていう人がいたらどうするんだ?予定が入っていたり」と指摘。



私も「30分から5分増えた整体で、どれくらいの効果が出るかって話よ。それを5分の時間を手放してでも得たいと思うかということ。時間単価が高い自営業者とか医者とかは、むしろ60分の整体で得られる効果を30分でやってくれよ、そしたら60分ぶんの料金を払うよ、と考えるんじゃないか?」と指摘しました。飲み会なので言いたい放題。



後日、彼の整体院に行って60分コースをお願いしたら、ピッタリ60分で終了

自分で言っておいてなんですが、損した気分。理論と感覚は違うのです。





「いらない物を買ってしまう」という話に戻します。このように世の中には、程度によって、お金よりも時間が大事と考える人がいるということです。

どちらかというと、私もそんな考えに近いです。



この連休に、厚木では「神奈川フードバトルinあつぎ」がおこなわれました。

昼頃に、ツイッターで、現場の状況を確認すると、ほとんどの店舗に行列ができていて、人気店舗では120分待ちとの話。

120分あったら、神奈川県内のほとんどの場所に行って、現地のフードを買えば良いんじゃないか、と考えてしまう私。



そんなに人が集まっているなら、と興味本位で15時過ぎに会場に行ってみました。

すると、結構人が少なくなっていて、人気メニューと言われていたものも、並ばずに買えるという状態でした。

数時間前には、120分待ちと言われていたメニューが0秒で買える



時間のバーゲンセールですよ。





これはお得だ



安い(時間が)。



買わないと損だ(時間が)。



という発想になってしまい、次々と6品を購入してしまいました。



食べきれない。



苦しい。



夜まで苦しみました。





これが主因だと思いますが、連休中に2キロ太ってしまいました。

健康状態を取り戻すために、一定時間運動が必要になってしまいました。



ここで余計に時間がかかるわけですね。




「他の人の意思決定を分析する時には、その人がこういう性格だからこの選択をしたのだろう、と性格について考えるよりも、その人の置かれた状況について深く考慮すること。」『まさか!?』より


まさか!?―自信がある人ほど陥る意思決定8つの罠
まさか!?―自信がある人ほど陥る意思決定8つの罠






まさに、バーゲンセールの「状況」、浪費の「状況」を考慮しなければならない、そう誓った連休でした。




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ちなみに、話に出てきた整体院では、5月28日まで10周年のスタンプサービスをしているとのこと。

厚木にお住まいの方で、疲れている方、体が曲がっている方は行ってみてはいかがでしょうか。

このブログを見た、と言えば、通常5分余計にサービスしてくれるところ、きっと6分くらいのサービスになるでしょう。





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2010/05/09(Sun) | 借金問題 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
うらやまし太郎
「うらやまし太郎」日本おさぎ話全集より

むかし、あるところに、うらやまし太郎という青年が住んでいました。



うらやまし太郎が、海辺を歩いていると、若い娘が、外国人に絡まれていました。



「HEY、Girl!」



やめて下さい



うらやまし太郎は、あんな若い娘に声をかけられる外国人はうらやましいなぁと思い、その場を通り過ぎようとしましたが、娘があまりに嫌がっているようなので勇気を出して助けてあげました。



ありがとうございます。ぜひお礼をさせて下さい。



「ええ!?いや、いいですよ。」



では、せめてお名前と住所だけでも教えて下さい。私は亀子と言います。



うらやまし太郎は、お礼をしてもらえば良かった、と少し後悔しながらも、名前と住所を教えて、家に帰りました。



後日、うらやまし太郎の自宅に、1通の手紙が届きました。亀子からです。



この前はありがとう。

 うらやましさんって格好良いですね。

 私、絵画展のイベントを運営している会社で働いているの。

 良かったら、絵を見に来て。この前のお礼に、案内するわ。亀子




うらやまし太郎は、彼女いない歴○年。町を歩くカップルを見てうらやましいなぁという気持ちになり、もう一度亀子に会ってみたいという思いに駆られ、イベントが行われているという「ホテル竜宮」に行きました。



うらやましさん、来てくれたんですね。



「亀子さん、僕は絵なんてわからないのですが」



いいの、行くわよ

と、うらやまし太郎の手を引っ張る亀子。



一通り絵を見た後、イベントスペース脇のテーブルでお茶をすることになりました。



うらやましさん、この中で一番気に入った作品はどれ?



「うーん、あの絵かなぁ(あんまり興味ないけど)」



さすが、うらやましさん、いいセンスしてるわ。タマ・テバコの第一期の作品を選ぶなんて。せっかく来て頂いたのだから,じっくり見ていって

と亀子は、タマ・テバコと呼ばれる画家の絵をうらやまし太郎の前に置きました。



ねえ、太郎くん、この絵を持ってみない?



「えー、いや、いらないかな」



この絵が家に飾ってあったらステキ

と亀子は言いだし、クレジットの支払回数や金額の内訳が書いてある冊子を差し出して,「月々1万円なら払えるでしょう。」と言ってきました。



「それは、まあ、こんな絵が飾ってある家はうらやましいと思うけど・・・60万円!?こんな高いもの、今すぐ購入するかどうかなんて決められないよ。」



絵は一生の財産なのよ。この絵は太郎くんのような人に是非持ってもらいたいの。



「いや、でも。買えないよ。帰るよ」



もうちょっとだけ聞いて。タマ・テバコの絵を持っている人は、人生うまく行くわよ



「いやー、もう帰るよ」



ちょっと待って。もう少しだけ話そう



うらやまし太郎がホテルに入ってから約1時間が経過したころ



亀子さん、どうしたの?」ときらびやかな格好をした女性が現れました。



乙姫さん、こちらのうらやまし太郎さん、私の恩人なんです。この絵を気に入って下さったので、恩返しのつもりで、この絵を何とかうらやましさんに持ってもらいたいと思って



うらやまし様、タマ・テバコ第一期とはお目が高い

と乙姫は更に勧誘を続けました。



うらやまし太郎は「その説明は聞いたからいいです。絵は買いませんから。」と断りました。



乙姫は「絵は数が少なくなってきたら高くなりますよ。今ここで購入するのが良いと思うわ」「今買わなかったら価格はどんどん上がる。」「飛び込みで買う客も多い。

等と言い続けました。



うらやまし太郎は精神的にも肉体的にも疲れてきて「購入するかどうか明日にでも返事するから、今日はもう帰りたい。」と言いました。



しかし、乙姫は「もうちょっとだけ話を聞いて。」「今日買わないと大変よ。明日になれば確実に値上がりするんですよ。」「明日になれば60万円が80万円になる。

男なら、今ここで決断すべきよ」と言い続けました。



「いや、でも絵はいいですよ・・・」



わかったわ。社長に価格の引き下げを頼んできてあげる。」と乙姫は言い出し、一旦その場を離れました。



良かったわね!太郎くん!」亀子も言いました。



戻ってきた乙姫は。

社長と掛け合ったら,60万円を48万円まで値引きしてくれるそうです。

と言いました。



「・・・わ、わかりました。買います」



こうして契約書にサインをして、タマ・テバコの絵を持ってホテル竜宮を出たうらやまし太郎。

長時間の勧誘を受けて、白髪が増えてしまいました。



うやらまし太郎を見送る亀子と乙姫。

そこに一人の男が現れました。

あ、社長!契約1件取りました



「kameko!Good Job!」









このお話のように、ホテルなどの展示会場で、消費者を帰さない状態にして商品を売る商法は、展示会商法と呼ばれます。



展示会商法の被害にあった場合、契約をクーリングオフできれば、代金を支払う必要がなくなります。





どのような理由でクーリングオフの主張ができるのでしょうか。



クーリングオフは、一定の契約でなければできません。

展示会商法でよく使われる手法は、「訪問販売」と同じだと主張することです。



訪問販売は、業者が自宅に訪問してくる販売形態をイメージしますが、実はもっと広いのです。

法律上は「営業所等」以外でおこなわれる販売も訪問販売にあてはまります。



ホテルなどの場所を使った売買の場合、通達では

・最低2,3日以上の期間にわたって

・商品を陳列し、消費者が自由に商品を選択できる状態のもとで

・展示場等販売のための固定的施設を備えている場所でおこなうもの

の3要件がそろっている場合、「営業所等」として、会社の営業所と同じ、つまり訪問販売にならないとしています。

これらの要件がクリアできない場合には、訪問販売と同視できるわけです。



この要件から、ホテルでの展示会が1日だけの場合には、「営業所等」でおこなわれた販売ではないので、訪問販売にあてはまります。クーリングオフが可能となります。



ホテルでの展示会が何日も続いていた場合には、「2,3日以上の期間」という要件を満たすため、他の要件を検討しなければなりません。



第2の要件の「消費者が自由に商品を選択できる状態」じゃないではないか、という主張をすることが一つの方法。

この要件は、厳しく考えるべきとされていて、 販売員が消費者を取り囲んだり、高額商品等の特定の商品についてのみ繰り返し勧誘するなどの場合には、自由に選択できる状態じゃないとされています。



さらに、上記3要件以外でも、キャッチセールスやアポイントメントセールスの場合は、「訪問販売」と同視されます。



キャッチセールスは、街中で呼び止めて展示会場に同行させること。

アポイントメントセールスは、販売会場であることを隠して会場に来るよう求めたり、「見るだけでいいから」と言って来させたりする場合のこと。



今回の件は、この点を主張していくことも一つの方法です。





このようなクーリングオフが主張できない場合や、クーリングオフ期間(書面を受領してから8日間)が過ぎてしまった場合には、「帰りたい」と言ったのに帰らせてもらえなかったことから、消費者契約法で契約を取り消すという方法もあります。



色々な主張が認められる可能性がありますので、おかしいと思った方は早めに相談を。







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2010/05/03(Mon) | 日本おさぎ話 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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