『逆転交渉術』という本を読みました。

元FBIの主席交渉人の方が書いた本です。
そのため、出てくるケースの多くが人質交渉のシーンでした。
ただ日常生活への応用も可能であって、値下げ交渉や飛行機のチケットの交渉、家賃交渉などの事例も含まれていました。
皆さんも使える内容だと思います。
この本の副題は、『まずは「ノー」を引き出せ』というものです。
一昔前は、まずはイエスと言わせて、イエスイエスイエスと続けることで、本題にもイエスと言わせるという営業手法が書籍等で紹介されていました。
この本の副題は、そのような方法を否定するものです。
しかも、この本は、有名なハーバード流交渉術も否定しています。
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ハーバード流交渉術では、
人「すなわち感情」と問題を切り離す
win-winの選択肢を探す
などの方法が紹介されています。
しかし、この本では、人は合理的なものではなく、問題は感情が引き起こすので、切り離すことができない。必要なのは、むしろ人を落ち着かせるための意思疎通のスキルであると指摘します。
また、強盗犯人とwin-winの関係って何さ?と。そりゃそうだ、もっともな疑問です。
このような、ハーバード流交渉術よりも、むしろ、まずノーと言わせる事が大事だといます。
なぜ、最初にノーと言わせることが大事なのでしょうか?
それは、ノーと言う言葉は、拒絶であり、その発言者は拒絶できる、断れるという立場に自分がいると認識します。
すなわち、自分に主導権があると感じる言葉がノーなのです。
これに対して、イエスイエスと言わせられると、その人は、相手に警戒心を抱き、守りに入ってしまうことがあります。
怖いので、とりあえずその場しのぎでイエスと言うこともあります。
このような態度を取られると、警戒されるので、最終的な本題でイエスという答えがもらえません。
まずノーと言わせるのは、最終的な本題でイエスと言わせるためなのです。
ノーと言わせることで、相手に自分に主導権があると感じさせること。これが大事だといます。
これは、『心理戦』の本でも記載をした、感情→論理の交渉ステップの中で、まず感情面のフォローをするという場面で使う手法です。
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

相手とのあいだで、連帯関係を作ることにより、交渉がまとまりやすくなります。
そのために、相手に主導権を感じさせるのが、このノーと言わせる手法だろうと思います。
交渉に向き合ってくれない相手には、あえてノーと言わせる、馬鹿げた質問をするのも有効だといいます。
例えば、「このプロジェクトの失敗を望んでいるようですね?」
という質問をぶつけられたら、
「いやいや違うよ」と答えてしまうでしょう。
これにより、交渉に向き合うしかなくなってきます。
この、ノーと言わせる方法のほかに、この本では、「解決策を相手に提示させる」という方法も紹介されています。
相手との間で共同関係を作る話です。
ここでのキーワードは、「どうしたら?」「どうやって?」という質問です。
イエスやノーで答えられる閉じた質問ではなくて、自由に答えられる問いかけです。
相手を引き入れる質問になるのです。
このような質問に答えると、相手は自分で提示した解決策なので、そこにコミットしやすくなります。
本の中で紹介されていた事例の1つです。
誘拐犯人と交渉していた著者たちは、人質を電話に出してもらうことができませんでした。
通常、人質を電話に出させるには、何かの見返りを与えなければならず、借りを作ることになってしまうため、思うように交渉できなかったのです。
ところが、犯人と別に交渉していた政治家がいて、彼は人質を電話に出すことに成功していました。
さらに、別事件では、ドラッグの売人が、同じように人質を電話に出すことに成功していました。
ショックを受けた著者は、なぜそんな素人が人質を電話に出すことができたのか、その会話を分析しました。
その中では、次のようなやりとりがされていました。
普通なら、「ガールフレンドが小さいときにもっていたテディベアの名前は?」などと、生存を確認するための完全無欠の質問をさせる。だがこのときの状況では、売人はまだ〃正しい〃質問をする指導を受けていなかった。そのため、誘拐犯との会話の途中で、つい「おい、てめえ、あいつが無事だってどうしたらわかるんだよ」などと口走っていた。
すると実に面白いことが起こった。誘拐犯は実際に一○秒ほど押し黙った。完全に不意をつかれたようだ。それから、敵意がだいぶ弱まった声で、「じゃあ、電話に出してやるよ」と告げた。
この売人は、正しい答えがひとつしかない選択回答形式の質問をするかわりに、自由回答式の、それでいて狙いを定めた質問をして、相手を立ち止まらせ、その問題をどうしたら解決できるかを考えさせたのである。完壁じゃないか、とわたしはひそかに思った。。。
このような経験から、「どうしたら?」という質問が有効だという考えにたどり着いたのでしょう。
このように、この本は、相手との連帯関係を作るのに役立つ方法がたくさん載っています。
また、その他にも、各交渉段階で使える手法、例えば、
価格交渉の6ステップ、
相手のタイプを3タイプに分けて分析する手法など、具体的な方法が紹介されています。
人質交渉をしたい人はもちろん、日常的な心理戦で優位に立ちたい方はチェックしておいた方が良い内容でしょう。
ぜひ読んでみてください。
『プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法』も合わせてお願いします!
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プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

先日、ニコ生のチャンネル
メンタリストDaiGoの「心理分析してみた!」
http://ch.nicovideo.jp/mentalist
を観ていました。
交渉術の話で、何か私の本と似たような話してるなー、と思ったら、
思いっきり、
『プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法』の紹介をしてくれている放送でした。
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

勝ったと思い込ませて思い通りに相手を操る『柔らかい交渉術』
http://live.nicovideo.jp/gate/lv289229604
ありがたやー。
タイムシフトで観ていたので、気づくのが遅れてしまいましたが、2月10日の放送で紹介されています。
このチャンネルでは、過去動画になる放送が一部に限られているようですので、
チェックしたい人は、あと数日、1週間のタイムシフト期限までに入会すれば観られるかと思います。
このチャンネル、月540円。雑誌と同じくらいの値段で、膨大な情報量です。
本の紹介も多いので、私は買う本の参考にしているのと、脳関係、ツール関係、健康関係の情報をチェックしています。
このチャンネルの影響で、ライフスタイルが変わることもしばしば。
最近では、健康系で、野菜スープを飲む習慣が身につきました。
ハーバード大学式 命の野菜スープ

以前に放送で触れられていたのですが、一度、入会して退会する理由に、
「放送が多すぎて観きれない」
というものがあったそうです。
Amazonの読み放題とか、動画見放題とかもそうですが、「お金を払った以上、少しでも多く観なければ」と思うと、罪悪感に苦しんでしまいます。
お金よりも時間が大事な時代になってきていますので、有益だと感じるものだけチェックするのが賢い使い方ではないでしょうか。
Daigoさん、ご紹介ありがとうございました!
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

交渉術について書いた『プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法』のなかで、
相手の表面的な言動や感情の後ろにある欲求を探るという話をしました。
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

この本の中では、その欲求について、
相手とつながっていたいという欲求や
役割をもらいたいという欲求を紹介しました。
この他に、人が動く欲求に、どのようなものがあるのでしょうか。
これは、いろんな本で分類されています。
私が分類として参考にしているのは、参考文献にもあげた『新ハーバード流交渉術』のことが多いです。
新ハーバード流交渉術 論理と感情をどう生かすか

この本では、人間の核心的欲求を5つに分類しています。
・価値理解 →自分の考え方、思い、行動に価値があると理解してもらいたい
・つながり →仲間になりたい
・自律性 →意思決定の自由が欲しい
・ステータス →自分にふさわしい地位を
・役割 →満足できる役割
ただ、これが完全にどこでも使えるかというと、それも違うと感じています。
そのため、人の欲求については、私自身の知識も常にアップデートを続けています。
たとえば、ベストセラーになっている『幸せになる勇気』を、最近になって読んだのですが、ここでも欲求に絡む心理が紹介されていました。
幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

この本は、教育をテーマに取り上げているところ、子供が問題行動を起こす場合の、その背後に働く心理として5段階あると分析しています。
1 称賛されたい → ほめられないと適切な行動をしなくなる
2 注目喚起 → ほめられないなら、とにかく目立ちたい。無視されるくらいなら叱られるほうがいい
3 権力争い → 親や教師に反抗する。不従順で自分の力を証明しようとする。
4 復讐 → 権力争いでも負けると、認めてくれなかった人に復讐。
わたしを愛してくれないことは、もうわかった。だったらいっそ、憎んでくれ。憎悪という感情のなかで、わたしに注目してくれ。そう考えるようになるのです。(98頁)
暴力、暴言のエスカレート、犯罪に手を出すことも。
5 無能の証明 → 憎んですらくれないなら、関わって欲しくない。自分がいかに無能であるか、愚者を演じたり、無気力になる。
この本では、子供の事例が紹介されていますが、人間関係のトラブルの相談を受けていると、大人でも、この5段階の心理が当てはまるケースは多いと感じます。
本の中では、第4段階に入っていたら、当事者同士で解決するのは難しく、利害関係のない第三者に助けを求めるしかないとしています。
親族間のトラブルなんかでも、本人同士での話し合いでは解決できないだろうなと感じることは多いです。
調停のような第三者が間に入る制度を使うか、代理人をつけるなどしないと解決できない問題はあるのだと、あらためて実感したところです。
サラリとかわせない人間関係に悩んでいる人は、この5段階論をチェックしてみて、どの段階にあるか分析してみると、解決の糸口になるかもしれません。

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弁護士石井琢磨twitter

弁護士石井琢磨です。
友人から事務所宛に、宮古島のお土産が届きました。

これは一体。
どうやら、宮古島では、この人形をあちこちに置いて、飲酒運転などをなくそうとしているようです。
兄弟まで作って、その一人に、たくま君がいるらしい。

知りませんでした。
この人形に防犯効果はあるのでしょうか。
『ファスト&スロー 上』という『プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法』の参考文献にした本の中で紹介されている実験を紹介してみましょう。
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか?

あるオフィスには紅茶やコーヒーを飲んだら、箱に代金を入れるという習慣があったそうです。
ただ、これを守らない人もいます。
そこで行なわれた実験は、値段表の上に2種類の写真を交互に貼るというもの。
一つは、人の目。
もう一つは、花の写真。
これを1週間ごとに交換し、10週間、箱の代金を調べたところ、
目の写真が貼ってあった週は、明らかに、箱に入れられる代金が多かったという実験結果です。
平均すると「目の週」の投入額は「花の週」の約三倍に達した。明らかに、「見られている」ことが象徴的に示されただけで、スタッフの行動は改善されたと考えざるを得ない。(85ページ)
人は見られていると悪いことをしにくくなるようですね。
さて、宮古島のまもる君も、そんな効果を狙って、生まれたのかもしれません。
宮古島では、昨年から1年間、死亡事故がゼロだったそう。
1972年以降で初めての快挙だそうです。
http://www.miyakomainichi.com/2013/03/47100/
まもる君、すごい!
と思いきや、まもる君が、設置されたのは20年くらい前だそうです。
沖縄県警が発表している交通白書では、
最近6年程度の推移では宮古島の交通違反は減っています。
http://www.police.pref.okinawa.jp/kotsu/h23_hakusyo/3_koutsushidoutorishimari.pdf

この情報だけでは、まもる君の活躍によるものかは微妙です。
ところが、まもる君の活動は、ここ数年で加速しているのです。
2009年 『宮古まもる君のうた』発売
2010年 まもる君キャラ商品が続々登場という報道
2011年 『宮古島まもる君パーフェクトガイド』発売
2011年 まもる君が壊されたと報道される。
http://www.miyakomainichi.com/2011/09/23731/
2012年 特別住民票交付
ここ数年で、人気度が急上昇し、観光客を誘致し、地元でも愛されるキャラになっていたと予想できます。
これは、死亡事故ゼロという結果にも影響していそう。
犯罪防止に、人の目は役立つ。
その目は、第三者よりも、知人、好きな人の方が効果的です。
<心理戦への応用>
相手が悪そうな態度に出たら、第三者の目にさらそう。
ファスト&スロー (上): あなたの意思はどのように決まるか? | |
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プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

本のフェイスブックページなるものを立ち上げましたので、「いいね!」を押してもらえるとうれしいです。
http://www.facebook.com/takumaishii.sinrisen
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弁護士石井琢磨twitter

弁護士石井琢磨です。
本に、カツアゲを値切った話を書いたら、
「自分も値切ったことがあります」
という声が上がってきました。
珍しい話ではないようです。
このカツアゲ値切り話が、アメーバニュース等で流れています。
http://yukan-news.ameba.jp/20130828-238/
誤解して欲しくないのですが、カツアゲを値切れと推奨しているわけではありません。
カツアゲしてくる人たちが、話を聞いてくれるとは限りません。
むしろ聞かない確率の方が高い。
当時も今も、カツアゲに遭った場合に、もっとも良い選択肢は、
全力で逃げることだと考えています。
そんなもの、相手にしない方がいい。
値切る、交渉する、というのは、逃げられない場合の次善の策です。
中学時代、私は、陸上部に所属していたので、カツアゲ連中には、逃げ足では負けない自信がありました。
ただ、問題は、友人2人が人質に取られていたことです。
友人たちも陸上部だったので、私が「まず、お前らが逃げろ」と目で合図を送ったのですが、
日頃のコミュニケーションに問題があったのか、その合図は伝わらず。
自分一人で逃げるよりは、交渉した方がマシだという判断のもと、話をしていったのです。
このように、どうしても逃げられない、でも全額は払いたくない場合の、値切りポイントを書いておきます。
1 決定権者を特定する

一人でカツアゲしてくることは少なく、たいていは集団です。
決定権がない下の人と話してもムダですので、リーダーが誰なのか見極めて、その人とだけ話しましょう。
下の人が絡んでくるようだったら、「この中では、彼が一番上ということで良いのでしょうか?」と集団に確認しましょう。
運が良ければ、集団が内紛状態となり、人質と一緒に逃げるチャンスが出てくるかもしれません。
2 決定権者の価値観を探る

決定権者が、何に価値を置いているのか探ります。
彼が、金よりも大事にしているものがあれば、それを優先させることで、金の部分は譲歩してきます。
私のケースでは、集団のリーダーが「男としてのメンツ」にこだわっていました。
そんなリーダーが、何度か私にウソをつきました(カツアゲしてくる人の言うことなんてウソだらけです)。
そのたびにこちらは、
「男として、騙されたことが許せない」
「これは、男と男の話し合いですよね」
「男に二言はないということで良いですか」
と、「男」と連呼しました。
このようなやりとりを繰り返すと、リーダーは、一貫性の法則により、「男」として行動しなければならなくなります。
3 証拠を残す

カツアゲ集団は、面倒くさい相手を、力でねじ伏せようとします。
弱い我々は、力を発揮しにくい環境でやりとりをしなければなりません。
私たちも、薄暗い倉庫に連れ込まれそうになりましたが、それだけは頑なに拒絶。
たまに人が通るような路上でやりとりをしていました。
誰も助けてくれませんでしたが、人が通るということは、目撃者が出てくる可能性があるので、一方的に囲んで殴るような行動に出にくいのです。
4 決裂を匂わせる

交渉を決裂させる選択肢は強いです。
上記のように路上から倉庫に連れ込まれそうになった私は、リーダーに交換条件を出しました。
「誰かが、オレの体に触ったら、もう絶対払わない」
「お前、ふざけたこと言ってんじゃねえぞ!」
「少しでも殴ったら、絶対、警察に行って全部言うから。」
「いい加減にしろよ!」
「じゃあ、殴らない、こっちに触らないことにしよう。なら、話し合おう。」
こういう事を言っていると、下っ端の人が怒鳴ったりしますので、それは無視して、リーダーに、
「こっちの言い分は、今のとおりなんだけど、そっち側の意思疎通はとれてるの?」
という趣旨の話をして、集団をまとめさせましょう。
この交渉が決裂した場合、私も倉庫に連れて行かれて殴られるという事態になりますが、彼らは彼らで警察に通告され、学校にもバレるというリスクがあります。
それを理解したのか、こちらの言うことを聞いてくれました。
5 一貫性の罠にかける

こんな面倒くさいやりとりをしていると、リーダーが言いました。
「まったく払わないで逃げられると思うなよ」
彼も、男のメンツを重視しているので、これだけ色々言われた私から、1円も取れないと、集団での立場が悪くなるのでしょう。
そんな苦しい状況での発言だと感じました。
私は、この発言に対して、
「なるほど、金額の問題ということですね!」
と発言の趣旨を固定。
「いくらか払えば終わりにしてもらえるのでしょうか。」
「もう○円、受け取っていますよね。」
「私からは100円くらい受け取れば十分なのでは」
と、金額交渉の話にすり替えました。
相手のリーダーもこれに乗っかってしまって、
「○円必要なんだよ」
と金額交渉の話になりました。
こうなると、本に書いたように、
「それじゃ少ないだろ、1000円くらい払えよ」
「持ってません(嘘)」
「じゃあ、500円は?」
「150円なら」
とアジアの露店を思わせるような交渉となります。
6 情報は明かさない

ちなみに、私は、自分の所持金は明かしていません。
「持ってません(嘘)」
正直に言えば、その額が彼らの脳の中に描かれてしまいます。
そもそもカツアゲというのは、法的に違法行為であり、まともな交渉などする必要がないのですから、
こっちがウソをつこうが責められる筋合いではありません。
財布を奪おうとしてきた人に対しては、
「あ、さっき男の約束しましたよね。触ったらゼロですよ」
と言いました。
情報をコントロールすることで、有利な結果に落とし込めます。
値切るときには、無計画に進めるよりも、この戦術を使えば、多少は成功率が変わるはず。
ただ、私が言いたかったのは、カツアゲのような緊急事態でも、交渉はできるということ、
だから、日常的にある理不尽なシーンでも、交渉してみればいいじゃないか、ということです。
決められたルールに見えるものも、実は抜け穴があったりします。
そのように疑う目を持って交渉すれば、ラッキーな結果が出ることがあるのです。
就職活動って、募集しているところにしかしちゃいけないんでしたっけ?とかね。
プロ弁護士の「心理戦」で人を動かす35の方法

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