大量の着物のその後
弁護士石井琢磨です。

ドローンがうまく飛ばせず苦闘中です。


先日、相続財産管理人の仕事で、着物を売る機会がありました。

着物



相続財産管理人は、誰も相続人がいないので、裁判所が選んだ、財産を管理する人。

借金なんかがあれば、財産をお金に換えて支払ったり、余れば、国に納めたりします。

その仕事で、何十着もの着物を売らないといけなかったのです。

着物って、買うと高いけど、売るとろくな値段がつかないのですね。

もちろん、未使用かどうか、サイズ、保管状況なんかによって多少の値段は変わるのですが、
購入価格1000万円以上のものでも、数万とか数十万とかそんな値段が多いようです。

業者さんの話では、着物は一定時期に大量に買っている人が多いようで、人によっては、1億近い買い物をしている人もいるとか。それが数十万円にしかならないと、相続人はガッカリですね。


プロが見ると、着物だけからでも、色々なストーリーが見えるようです。

私の事件でも、「購入時期が集中してるよね?」
「退職金でも入って買っちゃったのかな?」
「この人の身長はこれくらいでしょ?」
「着物を外には着ていかないタイプだよね」
などと、着物を仕分けながら、ズバズバ推理されていました。


弁護士という仕事柄、着物の大量購入と聞くと、つい
認知症の高齢者を展示会に連れて行って取り囲んで買わせたんじゃないか
とか考えちゃいますが、
私の仮説は、「全部、一回は羽織ってるし、買って、家で楽しむタイプだったんでしょう」と、業者さんに否定されました。


これは、「ビブリア古着物堂の事件手帖」って小説でも書き始めたら売れるんじゃないかな、と企画を構想中です。


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2015/06/28(Sun) | 相続 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
相続放棄の期間を延ばしておく
弁護士の石井です。

亡くなった方に、プラスの財産ではなく、マイナスの借金があったとしても、何もしないと相続することになります。
相続人が借金を払わなければならなくなります。

これを防ぐのが、相続放棄。
相続放棄をすれば、他人の借金を相続しなくて済みます。


法律でいうところの「相続放棄」は家庭裁判所に対して申請します。

申請期間は、相続があったと知ってから3ヵ月。

この期間内に、十分な調査ができず、相続すべきか、放棄すべきか決められないときには、家庭裁判所に申立をすると、3ヵ月という期限を延ばしてもらえます。
法律では、相続放棄の期間の伸長と呼びます。


この延長の申請自体は、3ヵ月以内にする必要があります。


相続人が何人もいる場合で、一人一人が延長を希望する場合、一人一人が申立をする必要があります。

申立をする裁判所は、亡くなった方の最後の住所地を管轄する家庭裁判所。
印紙代は1人800円。
申立人の戸籍謄本、亡くなった方の除籍謄本・住民票除票などが必要です。


<参考ウェブサイト>

相続放棄については裁判所のサイトにも詳しい説明があります。

期間の延長はこちらです。



2011/05/29(Sun) | 相続 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
相続放棄で3か月過ぎている場合
「3ヶ月以内」

最近、説明している相続放棄のお話。


プラスの財産もマイナスの財産も相続を放棄するためには
相続の開始があったことを知った時から3か月以内にしなければいけない
と決められています。


うちの親が亡くなってから、もう3ヶ月過ぎてるよ

と思った方。


早とちりしないで下さい。

3ヶ月は、必ずしも亡くなった日から3ヶ月という趣旨ではありません。
3ヶ月のスタート時点は、人によって違います。

例えば、海外にいるなどして、亡くなったことを知らなかった場合には、スタート時点が遅くなります。


スタート時点は
「相続の開始があったことを知った時」

この言い回しは、解釈で動かせる余地がある。


「3ヶ月」というのは、客観的な数値で、ほとんど動かすことができない言い回しです。

しかし、「相続の開始があったことを知った時」って、結構あいまいなのです。
まず、人によって違います。海外にいた場合など、その人だけ、そもそも亡くなったことを知らないということがあります。
また、「相続の開始」「知った」ってなんだ?とつっこめます。

3ヶ月経過後に請求書が送られてきて、「じつは多額の借金があった!」という場合などに、相続財産に手を付けていなければ相続放棄が認められることもあります。

「借金があるとは知らなかった」ので、相続の開始を知らなかったと考えて救済しているケースです。


スタート時点をずらす。


このような救済方法は、相続放棄だけではなく、クーリングオフ、消費者契約法の取消、時効期間など、結構多くの場面で使われます。

「もう過ぎてるよ」とあきらめる前に、つっこんで調べてみるなり、専門家に相談してみるなりしてみてはいかがでしょうか。



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2009/12/17(Thu) | 相続 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
相続放棄の期間をのばす

相続放棄は、相続の開始があったことを知った時から3か月以内にしなければいけないと決められています(民法915条)。



3か月というのは、意外と短い。



人が亡くなったときには、色々と動かなければいけないことがあります。



財産が結構あるけど、借金も結構あるようだ。とても3か月じゃまとめられない。

財産以外に借金がある、遺言書が見つかって、検認期日の呼出を受けたけど、それを待っていると3か月が過ぎちゃう。

借金だらけだったようだけど、カード会社に10年以上返していたみたい。これって過払いになってるかも?でも、調べるのに時間かかるよね。



などというように、3か月では足りない!



という事情がある場合には、この期間をのばしてもらうことができます



熟慮期間伸長の申立て。



家庭裁判所に申立てをおこない、一定期間のばしてもらう制度です。

この申立ては、3か月が経過する前におこなわないといけませんので、注意して下さい。



3か月では足りない、という事情のある方は、一度ご相談いただければと思います。



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2009/12/16(Wed) | 相続 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
本当に相続放棄できているのか
何年も前に家族が亡くなった方が「私は相続をね、放棄したんですよ」と言うことがあります。



それに対して、私は、「相続を放棄したって、裁判所にしました?」と聞くことにしています。



法律的に「相続放棄」という手続は、家庭裁判所に書類を出すことが必要です。



これ以外に一般的に、「相続を放棄した」、「遺産を放棄した」と言われるものに、

単に取り分ゼロの遺産分割協議をしたというものや、「相続分なきことの証明書」のようなものに署名押印しただけということがあります。

これは、単に、不動産や預貯金などの取り分をゼロで良いですよ、という合意に過ぎません。法律的に正式な相続放棄ではないですね。



相続するものには、不動産や預貯金などのプラスの財産のほかに、借金というマイナスの財産もあります。

家族の借金は、原則として、保証人になっていない限り、本人以外が支払う義務はありません。しかし、借金をした人が亡くなった場合には、家族が相続します。

遺産分割協議などに署名押印をしただけの場合、プラスの財産について合意したに過ぎません。借金があった場合、他の相続人が払ってくれない限り、あなたにも請求が来てしまいます。



これに対して、家庭裁判所を使った正式な相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も放棄するものですので、借金の請求が来ても拒絶できます。

遺産分割などにおける放棄は、一般的にはプラスの財産のみ、裁判所の相続放棄は全ての財産が対象になります。

091215














相続放棄は、裁判所を使う手続なので、面倒だと思う方もいらっしゃるかもしれません。

遺産分割協議書など頼まれた書類に署名押印するだけの方がラクだとは思います。



ただし、そこにはリスクがある。



亡くなった方に借金がないことが確実であれば良いでしょうが、不確実な場合には、リスクを減らすためにも、家庭裁判所を使った相続放棄をしておくことをお勧めします。



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2009/12/15(Tue) | 相続 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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