公正証書遺言が無効とされた例
遺言をしたのは別人だった。



http://www.nagasaki-np.co.jp/f24/CN20091031/ma2009103101000405.shtml



そんな判決が出たという報道です。



遺言にも、自分で書く遺言と、公証役場で作ってもらう遺言があります。



せっかく遺言を書いたのに、死後に「こんな遺言は無効だ」と言って争われてしまうことがあります。

公証役場で作ってもらう遺言は、自分で書いた遺言より無効になりにくいです。

公証人という公的な立場の人が、しっかり確認するからです。



今回の判決は、公証役場で書いてもらった遺言が無効だという判断。

公証役場に行った人が別人だったと認定されたようです。



公証役場でおこなう本人確認は、印鑑証明書でおこなうことが多いです。

印鑑証明書を持っていれば、身近な人が遺言者になりすますという危険もありますね。



民事上は、相続人が自分の取り分を増やそうとして、こんな事をすると

民法891条によって欠格=相続できないことになる可能性が高いです。

 相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者




公証役場に対する信頼を失わせる行為ですから、適正に対処しないと、大変なことになりそうです。





このようにシステム上の問題が出てくると、その問題に対処するために、かえってシステムが不便になってしまうことがあります。



最近、相続財産管理人という立場で、亡くなった方の預貯金を解約することが多いです。

この際、各金融機関で、必要な本人確認書類が異なったり、言われたとおりに準備しても窓口で長時間待たされた後に追加書類を求められたりします。

預貯金の残高が何百円ということも多いため、「少額なんだから、さっさとやってくれないかな」と感じます。



間違いがあってはいけないというのは分かりますが、あまりにも不便。



今回の事件で、遺言という制度のハードルが上がってしまわないとよいですね。

遺言は、将来の相続争いを避けるためのもの。

もっと広く使われるべきだと考えています。



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2009/11/03(Tue) | 遺言 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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